明月記 建永二年
五月
十日 (暁雨降)天晴
相具爲家參上未時許御神泉退出
入夜束帶參八条院一品宮御除服(入道殿下御服)
陪膳一昨日隆範催昨日輕服(宮内卿局昨日逝去常馴人也甚悲近
習奏事輙達心操甚柔和) 少納言長季參入役送
即出御(車面御車寄)ー略ー。
十日。(暁雨降る)爲家を相具して参上す。未の時許りに、神泉におはしまして退出す。
夜に入り、束帯して八条院に参ず。一品宮御除服(入道殿下御服)。
陪膳一昨日、隆範催す。昨日軽服(宮内卿の局、昨日逝去。常に馴るる人也。甚だ悲し。近
習の奏事輙く達す。心操甚だ柔和)。少納言長季、参入し役送。
即ち出でおはします。(車御車寄せに面す)ー略ー。