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Channel: 新古今和歌集の部屋
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鴨長明方丈記之抄 遷都3 内裏は山の中なれば

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内裏は山の中なればかの木丸殿もかくやと 中/\やうかはりて、優なるかたも侍りき。日〃 にこぼちて川もせきあへずはこびくだす家 いづくに作れるにかあらん。猶むなしき地 は多く造れる屋はすくなし古郷は既に あれて、新都はいまだならずありとし有 人みな浮雲の思ひをなせり。本より此 所に居る者は地をうしなひて愁へ、いま うつり住人は土木の煩あることを歎く道 の邊を見れば車にのるべきは馬にのり 衣冠布衣なるべきは直垂をきたり。     内裏は山の中なれば、かの木丸殿もかくやと 中々樣かはりて、優なるかたも侍りき。日々 にこぼちて川もせきあへず、運び下す家 いづくに作れるにかあらん。猶空しき地は、 多く造れる屋は少なし。古郷は既に荒れて、 新都は未だならず。有りとし有人みな浮雲 の思ひをなせり。もとより此の所に居る者 は地を失ひて愁へ、今移り住む人は土木の煩 あることを歎く。道の邊(べ)を見れば、 車に乗るべきは馬に乗り、衣冠布衣なるべ きは直垂を着たり。   (参考)前田家本 内裏は山の中なれば、彼の木の丸殿もかくやと覚えて、 なかなか樣変はりて、優なる方も侍き。日々 に毀ち、川面瀬に運び下す家、 何処に造れるにかあらん。空しき地は 多く、造れる屋は少なし。故郷は既に荒れて、 新都は未だ成らず。在りとし有る人は、皆浮雲 の思ひを成す。元よりこの所に居る者 は、地を失ひて憂ふ。今移りて住む人は、土木のわづらひ ある事を嘆く。道の辺を見れば、 車に乗るべきは馬に乗り、衣冠布衣なるべ きは、多く直垂を着たり。   (参考)大福光寺本 内裏ハ山ノ中ナレハ彼ノ木ノマロトノモカクヤトテ ナカナカヤウカハリテイウナルカタモハヘリヒゝ ニコホチカハモセニハコヒクタスイヱ イツクニツクレルニカアルラムナヲムナシキ地ハ オホクツクレルヤハスクナシ古京ハステニ荒テ 新都ハイマタナラスアリトシアル人ハ皆浮雲 ノヲモヒヲナセリモトヨリコノ所ニヲルモノ ハ地ヲウシヒテウレフ今ウツレル人ハ土木ノワツラヒ アル事ヲナケクミチノホトリヲミレハ 車ニノルヘキハ馬ニノリ衣冠布衣ナルヘ キハ多クヒタゝレヲキタリ


 餘未須和名にもえ  てひとよませたり。 數千人 数は四又六の間也 治承 高倉院年号也 中御門京極 これも東西  に有。こゝは東京極とも  西京極いづれともしらず。 とよむ 路音 古今よみ人不知 秌はきにうらびれをれば足引の 山下とよみしかのなくらん さとし  左傳是何祥也。  僖公十六年   此京の始 桓武天皇延暦三  年十月三日ならの春日  里より山城国長崗に遷て       平野祇園社と平清盛、神戸の夜景





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