後拾遺和歌集恋歌三 和泉式部
黒髪のみだれもしらずうち臥ふせば まづかきやりし人ぞ恋しき
新古今和歌集巻第十五 恋歌五 題知らず 藤原定家朝臣かきやりし その黒髪のすぢごとに うち 臥すほどは 面影ぞ たつ
よみ:かきやりしそのくろかみのすじごとにうちふすほどはおもかげぞたつ 隠削
意味:添い寝をした時、乱れた黒髪をそっとかきやった貴女の髪の一筋ひとすじごとに、独り寝の侘しくうち臥す時に、その時の面影が思い出されて心が乱れてしまう。
備考:源氏物語夕霧、玉鬘本説。本歌 黒髪のみだれもしらずうち臥ふせばまづかきやりし人ぞ恋しき(後拾遺 和泉式部)。定家卿百番自歌合。