玉葉集 巻第十八雑歌五 2457
夢をよませ給うける
伏見院御歌
夢はただぬる夜
のうちのうつヽ
にて
さめての(ぬる)のちの
なにこそありけれ
読み:ゆめはただぬるよのうちのうつつにてさめぬるのちのなにこそありけれ
意味:夢はただ寝ている夜の中の現実であって、覚めてしまった後は本当に何もないものだ
作者:伏見天皇 文永2年(1265年)-文保元年(1317年)、在位:弘安10年(1287年)-永仁6年(1298年8月30日)。書道の伏見院流の祖、京極派の有力歌人としても知られる。
備考:玉葉和歌集、鎌倉時代後期の勅撰和歌集である。和歌数約2800首、京極派和歌を中核とした和歌集として知られる。撰者は、永仁勅撰の議などの紆余曲折の後、京極為兼となった。