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百人一首一夕話 11 巻之五 1 蔵書

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百人一首飛登与我多利巻之五

   目録
右大将道綱母  歌釋
 蜻蛉日記の話
儀同三司母  歌釋
 花山法皇鷹司殿の御女に通ひ給ふ話 伊周公左遷の話
大納言公任  歌釋
 大覚寺瀧殿の話          大堰川三船の話
 和漢朗詠集の話          式部赤染勝劣の話
和泉式部  歌釋
 式部保昌の妻となる話       貴舟の社にて歌をよむ話
 稲荷詣に襖をかる話        性空上人に歌を贈る話


紫式部  歌釋
 式部寡住の話           道長公式部にたはぶれたまふ話
 日本紀の局の話          式部筝をよくする話
 源氏物語好色の書にあらざる話
大貮三位  歌釋
 狭衣の話
赤染衛門  歌釋
 挙周の病によりて詠歌の話     栄花物語衛門の作にあらざる話
小式部内侍  歌釋
 教通公小式部を愛したまふ話    母の式部歌を詠して小式部の病愈る話


人の諱ある事、其字の
好悪によって、禍を得る
もの少からず。されば各
文字の儀、佳きを
選て、これに号づく。
伊周の二字、ひそ
かに伊尹周公の
二字をとって、
摂政補佐の
良臣たらん事を、
おもふに似たり。然るに
婦女の事によって、おほ
けなくも法皇の御車
を驚かし奉る。幸ひに
して事なしといへども、
悪逆更に族をまぬが
れず。伊周の二字、いづ
れの處か其儀をとはん。
法皇かる/"\しく豫且の

網に近づき給ふ。千釣の
弩は奚鼠のために、發
 せずとはこゝなるべき
         をや

著聞集には弟の
 隆家と、申合せ
 弓を射る。法皇の
   御袖に中る。
  法皇馬上のよし
     見えたり。
    いづれか是
        なるや。
    後伊周公、中宮の
     兄なるをもて、
     許されて
      准大臣となり、
          自ら
      儀同三司と
        称せらる




後撰
なほざりにをりつる

  ものを梅の花

 こきかに我や

   ころもそめてん

     関白左大臣



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