新古今和歌集聞書下巻 雑歌上 慈円 長等山春望
慈圓 見せばやなしがのから崎麓なるながらの山の春のけしきを 摂政殿へまゐらせらえたる哥也。此所の春の眺望を殿下に 見せまゐらせたきとまねき申されたる哥ぞかし。彼殿下は 此僧の伯父にてましませば也。 ※出典は、新古今和歌集注(高松宮本)。ただし、...
View Article万治三年本 絵入横本源氏物語 賢木、花散里、須磨 蔵書
表紙欠損 国会図書館蔵 万治三年本 絵入横本源氏物語 賢木は、以前記載済み。賢木 絵入横本源氏物語 賢木 目次 蔵書 - 新古今和歌集の部屋 絵入横本源氏物語賢木 はじめに1万治本源氏物語を、1記事3ページを先ず現代ひらがなに直した。2どうしても読めない字は、○で表記した。特に弘徽殿女御を示す字は全... goo blog 花散里須磨
View Article新古今集聞書他古注書写本 秋歌上 良経 秋風払雲 蔵書
摂政殿 ○雲はみなはらひはてたる秋風を松にのこして月をみるかな 月には雲のかゝるをうき事にするなり。雲 をば秋風はらひおはてたるなり。雲なければ又 此秋風の音を松のこゑにのこしてさびしく かなしき事は月を見るさはりなりと よませ給へり。秋風は悲しきものなれば也。 前には雲をかなしみ雲なければ又秋風を 悲しむ。秋は思ひのはれやらぬよしなり。 ※出典...
View Article俳句 初桜
初桜花の命は短くて一輪と思ひし花の盛かな花の盛りに会いたいと思ったが 人の盛りは避けたいと、大宮氷川神社参道から、大宮公園ヘ花見に出掛けた。三分咲きでも良いか?と思ったが、行ってみると、ほぼ満開、人出も多い。明日なら黒山の人だかりだろう。気温🌡️も25℃と夏日だ。花だけじゃなくビールも進みそうだ。今日の一桜
View Article新古今集聞書他古注書写本 秋歌上 良経 秋夜松風 蔵書
同 ○月だにもなぐさめがたき秋の夜の心もしらぬ松の風かな 月だにも月にだにもなり。なぐさめがたきは感情ふか きになぐさみかぬる心なるべし。更科の哥の心にや。 秋の夜の心もしらぬ月のおもしろさにながし とも思ひぞはてぬむかしよりあふ人から の哥のよ●にや。 ※出典...
View Article長明発心集 第三 伊予入道往生の事
伊豫入道往生事 伊豫守源頼吉は若くより罪をのみ作りて聊か慚愧の 心なかりけり。況や御門の仰と云ながら、みちの國にむかひ て十二年の間謀反の輩をほろぼし諸の眷属境界を 失へる事數をしらず。因果の理はり空しからずは地獄の 報疑なからんと見えけるにみのはの入道とて先立て世を そむける者ありけり。をりふしに此世の無常身罪のむくひ のおそるべき樣なんどを云けるを聞て忽に發心して、かし...
View Article新古今増抄 巻第一 藤原隆時 山家待花 蔵書
一 白河ノ院ノ鳥羽におはしまいける時、人/"\山家ニ 待花といへるこゝろをよみ侍りけるに 藤原ノ隆時朝臣 正四位下。因幡ノ守家隆 卿曾祖父。左衛門ノ佐、清綱一男。母ハ紀伊守 貞職女。 一首入。 白河院。諱貞仁。後三条㐧一ノ子也。母ハ贈皇 太后従二位、藤原茂子。贈太政太臣能 頭注 此題のよみやう 心あるべし。山家へ みやこの人がゆきて 待花こゝろなるべ...
View Article新古今増抄 巻第一 紀貫之 春山辺心 蔵書
一 亭子院ノ哥合に 紀貫之 亭子院とは、寛平法皇の院の御所なり。 寛平の御事を申たてまつる 一 わが心春のやまべにあこがれてなが/"\し日をけふもくらしつ 増抄云。心ハ明也。春の山べと上句にあるにより て、下になが/"\し日とかけあわせたり。くらし つとあるは、けふもくら つ、あすもかくやあらんと こゝろをのこしたるてにをはなり。扨も このながき日をくらするはたゞにてはなし。...
View Article源氏物語 湖月抄 手習 小宰相の話
孟中宮の被 しといかでかおどろかれ給はざらん。宮のと 仰しも此事よと也 はせ給しも、かゝることをほのおぼしより てなりけり、などかの給はせつまじきとつ らけれど、我もまたはじめより有しさまの 句 小宰相が語る次㐧をきゝて こと聞えそめざりしかば、聞てのちもなを のちなり 句 おこがましき心ちして人にすべてもらさ...
View Article短歌 火垂るの浮橋
やり水のほたるの思ひ絶えせぬに なをうきはしを渡るともし火 【短歌説明】 源氏物語の夢の浮橋を勉強中です。 本説 源氏物語 夢の浮橋 小野には、いと深く茂りたる青葉の山に向かひて、紛るゝことなく、遣水の蛍ばかりを、昔覚ゆる慰めにて眺めゐ給へるに、例の、遥かに見やらるる谷の軒端より、前駆心ことに追ひて、いと多う灯したる火の、のどかならぬ光を見るとて、尼君たちも端に出でゐたり。...
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