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Channel: 新古今和歌集の部屋
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絵入横本源氏物語 賢木 榊葉 蔵書

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かはらぬ色をしらべにてこそ。いがき

をもこえ侍にけれ。さも心うくと

きこえ給へば

●御息所     /

  神がきはしるしのすぎもなき

ものをいかにまがへておれるさか木ぞ。

と聞え給へば

● 源              /

  をとめこがあたりと思へはさかき

ばのかをなつかしみとめてこそおれ

おほかたのけはひわづらはしけれど、

● 源

みすばかりはひきて、なげしにを

●             源心         

しかゝりてゐ給へり。心にまかせて

見たりつべく、人もしたひざまに

おぼしたりつるとし月は、のとか成

つる御心をごりに、さしもおぼされ

ざりき。

**

また心のうちにはいかにぞや。きず

ありて思聞え給にしのち、はた哀

もさめつゝ、かく御なかもへだりぬるを、

めづらしき御たいめんのむかしおほ

えたるに、あはれとおぼしみたるゝこ

とかぎりなし。きしかた行さきお

ほしつゞけられて、心よはくなき給ぬ。

●御息所

女はさしも見えじとおぼしつゝむめ

●               源氏

れど、え忍ひ給はぬ御気色を、いよ

●         源氏

/\心づくしうなをおぼしとまるべき

さまをぞ聞え給める。


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