永久四年百首歌
雑
猿
源俊頼
たかのみこいともあやしとみましけり猿まろをしも引きたてじとや
古注
堀河院後百首和歌 全
みまし=御座 心ナシ猿ノ事ヲさるまろと云。猿ヲモテあそべノ心。
堀川百首肝要抄
たかのみことは猿の異名也といへり。諸本不同なるによりうたの義理とられず。此百首の中かやうの歌ども正体なき事おほくて注する事ならず。正本さへあらばと口おしくこと候へ。後生に君子あり共、正本なくは弁知すべからず。歌の道久しくすたれてあさまし共中〃也。なみだおさへがたし。
永久四年百首
御坐 心ナシ猿ノ事ヲサルマロト云。猿ヲモテアソベノ心。夫 たかのみこ 為忠家百首梢猿為業なく聲の梢にのみも聞ゆればはやたかとりといふにぞ有ける。四句さるまろ宇治拾遺。
永久四年百首攷
たかのみこ 為忠家百首猿為業なく聲の梢にのみも聞ゆればはやたかとりといふにぞありける。四句さるまつ宇治拾遺。
肝要抄云。たかのみことは猿の異名也といへり。諸本不同なるにより歌の義理とられず。
為忠家初度百首
雑
梢猿
伊豆守藤原為業
なく声のこずゑにのみも聞こゆればはやたかとりといふにそありける
学研全訳古語辞典
み-まし 【汝】
代名詞
あなたさま。あなた。▽対称の人称代名詞。「汝(なむぢ)」の尊敬語。
出典 続日本紀 神亀一
「みましの父とます天皇(すめらみこと)の」
[訳] あなたさまの父でいらっしゃいます天皇の。◆上代語。
参考「御座(みまし)」の意で、「いまし」「まし」より敬意が高いともいわれるが、臣下や子弟に対しても親愛の気持ちをこめて用いられている。 参考 校本永久四年百首和歌とその研究 橋本不美男 滝澤貞夫著 風間書院 新編国歌大観第四巻
み-まし 【汝】
代名詞
あなたさま。あなた。▽対称の人称代名詞。「汝(なむぢ)」の尊敬語。
出典 続日本紀 神亀一
「みましの父とます天皇(すめらみこと)の」
[訳] あなたさまの父でいらっしゃいます天皇の。◆上代語。
参考「御座(みまし)」の意で、「いまし」「まし」より敬意が高いともいわれるが、臣下や子弟に対しても親愛の気持ちをこめて用いられている。 参考 校本永久四年百首和歌とその研究 橋本不美男 滝澤貞夫著 風間書院 新編国歌大観第四巻