【「光る君へ」人物紹介】安倍 晴明 ◆ ユースケ・サンタマリア - 大河ドラマ「光る君へ」
【大河ドラマ「光る君へ」公式】陰陽師 安倍 晴明 <ユースケ・サンタマリアさん>をご紹介しています。
又、こんな話もある。 又、この晴明、広沢の寛朝僧正と申しける人の御房に參って、御用を承っていたところ、若き君達や僧どもが来て、晴明に世間話などして、曰く、 「その識神を仕ってらっしゃるそうですが、たちまちに人をば殺す事ができますでしょうか?」と。晴明、 「陰陽道の秘中の秘の秘術を、この樣に、何とも簡単にお聞きしますなあ」と言いて、 「簡単には、殺せまいが、少し力を入れてやれば、必ず殺して見せましょう。虫などをは、ちょっとした事で、必ず殺して見せましょうが、生き返らせる事は出来ないので、殺生の罪を得てしまうので、無益な事也」など言う程に、庭より蝦蟆の五つ六つばかり踊りつつ、池の辺樣に行ったのを、君達、 「しかれば、これらの蝦蟆の一つを殺して下さい。貴方の力を試みましょう」と言いければ、晴明、 「罪造りなお人だな。私を試そうと、そこまで言うのなら、試みましょう」とて、草の葉を摘切って、物を読む樣にして、蝦蟆の方へ投げ遣りければ、その草の葉、蝦蟆の上に懸かると見る程に、蝦蟆は、ぺしゃんこになって死んでしまった。僧ども、これを見て色を失なって、恐れおののいた。
この晴明は、家の内に人が居ない時は、、識神を仕っていたのだろう。人も居ないのに、蔀を上げ下す事があった。又、門を閉じる人も無いのに、閉ざされている事などあった。この樣に希有な事どもが、多かったと語り伝えられている。
その子孫、現在にまで公に仕えて、重用されている。その土御門の家も代々伝わって、今に残っている。その子孫の近くまで識神の声などを聞く能力があった。
そう言う事で、晴明、なおただ者ではないと語り伝えたそうじゃ。
今昔物語集巻 本朝世俗部 第二十四 安部晴明随忠行習道語第十六 亦、此ノ晴明、廣沢ノ寛朝僧正ト申ケル人ノ御房ニ参テ、物申シ承ハリケル間、若キ君達僧共有テ、晴明ニ物語ナドシテ云ク、「其ノ識神ヲ仕ヒ給フナルハ、忽ニ人ヲバ殺シ給フラムヤ」ト。晴明、「道ノ大事ヲ此ク現ニモ問ヒ給フカナ」ト云テ、「安クハ否殺サジ、少シ力ダニ入テ候ヘバ必ズ殺シテム。虫ナドヲバ塵許ノ事セムニ、必ズ殺シツベキニ、生ク様ヲ知ラネバ、罪ヲ得ヌベケレバ、由無キ也」ナド云フ程ニ、庭ヨリ蝦蟆ノ五ツ六ツ許踊ツヽ池ノ辺様ニ行ケルヲ、君達、「然ハ彼レ一ツ殺シ給ヘ。試ミム」ト云ケレバ、晴明、「罪造リ給フ君カナ。然ルニテモ試ミ給ハムト有レバ」トテ、草ノ葉ヲ摘切テ、物ヲ読ム様ニシテ、蝦蟆ノ方ヘ投遣タリケレバ、其ノ草ノ葉、蝦蟆ノ上ニ懸ルト見ケル程ニ、蝦蟆ハ真平ニ□□テ死タリケル。僧共、此レヲ見テ色ヲ失テナム恐ジ怖レケル。
此ノ晴明ハ、家ノ内ニ人無キ時ハ、識神ヲ仕ケルニヤ有ケム。人モ无キニ、蔀上ゲ下ス事ナム有ケル。亦、門モ差ス人モ无カリケルニ、差サレナムドナム有ケル。此様ニ希有ノ事共多カリトナム語リ伝フル。
其ノ孫、于今公ニ仕テ、止事无クテ有リ。其ノ土御門ノ家モ伝ハリノ所ニテ有リ。其ノ孫、近クマデ識神ノ音ナドハ聞ケリ。
然レバ、晴明、尚只者ニハ非リケリトナム語リ伝ヘタルトヤ。 全部を訳そうと思っていたら、途中で出来ないとなって、半分の二部制にしようと思ったが、それでも出来ない。そして今の時間となってしまった。 ドラマで、清明が、雨乞いをした事になっていたが、それは知らない。 貴方は、この話を信じますか? Official Trailer for 陰陽師 (Onmyoji)