梅の香のほのかにかほる有明の
月の光も薄れゆく静けき刻のかなた
より春立つ朝告ぐ庭つ鳥声開けゆく
都の空は東雲の朱の玉垣聳え立つ
須賀の御社詣ずれば縁を繋ぐ大神の
御力すがり願ぎ奉る文の力のめでた
さや拝み奉る人々の袖翻す春風に
乗せて御許に届けゆけ思ひを籠めし
言の葉は咲き誇りたる花びらに
薫りも高き懸想文今日より晴れて
結ばれし二つの糸はあかき色
花の顔舞う巫女の祝ひの御神楽
明らけく笛の音高く翔る大空
双つの翼千代に八千代に
かへし
暗き夜の朝明を告ぐる鳥の声
心の雲も晴るる今日こそ
丁酉の初春 申之介
より
千酉さま
まゐる
むすほゝれ霜も
うちとけ咲く梅の
花の香おくる
文めせやめせ
京都市左京区聖護院
須賀神社 節分行事