おとにきく 祐子内親王家紀伊
高石濱のあだなみは
かけじや袖のぬれも
こそすれ
大阪府高石市 高石神社
祐子内親王
家紀伊 かけじ
音に聞く やそでの
高師の浜の 濡れ
あだ波は もこそ
すれ
京都市 嵐山東公園
金葉集
堀河院御時のけさうぶみあはせによめる
中納言俊忠
人知れぬ思ひありその浦風に波のよるこそ言はまほしけれ
返し
祐子内親王紀伊
音に聞く高師の浦のあだ波はかけじや袖の濡れもこそすれ
艶書合は康和四年(1102年)閏五月堀河天皇が清涼殿で披講した歌合。
藤原俊忠の父は大納言忠家、母は権大納言藤原経輔女。俊成の父。定家の祖父。
金葉集では「浦」、百人一首では「浜」。