明月記 元久二年四月
十五日。天晴る。巳の時許りに京より告げて云ふ、夜部家長云ふ、御神事全く憚らず。明日早々参上すべしといへり。即ち馬を借り求めて馳せ出で、午の時、院に参ず。新古今、又取り破らる。殿下より申さしめ給ふの故と云々。散々に切り次ぐ。今日、功を終へず。或は入れ或は出す。又其の所を置き替ふ。予の歌三首出され、四首入れらる。今度の歌、皆尋常の由存ずる歌なり。悦びとなし、夕に退出す。…略。
十五日。天晴る。巳の時許りに京より告げて云ふ、夜部家長云ふ、御神事全く憚らず。明日早々参上すべしといへり。即ち馬を借り求めて馳せ出で、午の時、院に参ず。新古今、又取り破らる。殿下より申さしめ給ふの故と云々。散々に切り次ぐ。今日、功を終へず。或は入れ或は出す。又其の所を置き替ふ。予の歌三首出され、四首入れらる。今度の歌、皆尋常の由存ずる歌なり。悦びとなし、夕に退出す。…略。