伊勢物語繪詞
時しらぬ
山は
ふじの
祢
いつ
とて
か
かの
子
まだら
に
雪
の
降
ける
東下り 富士
富士の山を見れば、五月のつごもりに、雪いと白う降れり。
時知らぬ山は富士の嶺いつとてか鹿の子まだらに雪の降るらむ
その山は、ここにたとへば、比叡の山を二十ばかり重ねあげたらんほどして、なりは塩尻のやうになんありける。
時しらぬ
山は
ふじの
祢
いつ
とて
か
かの
子
まだら
に
雪
の
降
ける
東下り 富士
富士の山を見れば、五月のつごもりに、雪いと白う降れり。
時知らぬ山は富士の嶺いつとてか鹿の子まだらに雪の降るらむ
その山は、ここにたとへば、比叡の山を二十ばかり重ねあげたらんほどして、なりは塩尻のやうになんありける。