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なでしこのとこ
なつかしき
色を見て
もとのかきねを
人やたづねむ
此事のわづらはしさにこそ
まゆごもりも心ぐるしう
思きこゆれとのたまふ。
君うちなげきて
山○のかき○○○ひし撫子
のもとのねざしを誰かたづねん
源氏物語 常夏(青表紙大島本)
撫子のとこなつかしき色を見ばもとの垣根を人や尋ねむ
このことのわづらはしさにこそ、
繭ごもりも心苦しう
思ひきこゆれとのたまふ。
君、うち泣きて、
山賤の垣ほにおひし撫子のもとの根ざしを誰れか尋ねん
源氏物語大成によれば、
「色を見て」は、他は「色を見ば」となっている。
青表紙本系では、「心ろくるしく」と言う本も有る。
河内本は、「おもひきこゆれ」が無し。
別本系では、「君」が無い本も有る。
平成30年9月11日 壱/八枚