兼載雑談
一、招月云、俊恵歌に 三吉野の山の白雪ふるときは麓の里は打ちしぐれつゝむげにおもしろからずと見るほどに稽古せよとありしなり。げにも上手の目にては、一向手あさなる體なり。心をよめらむは定家なり。扨は慈鎮和尚なり。家隆卿は心ふかゝらず。尾上の鹿のなかぬ日もの歌、第一に心ふかし。後鳥羽院御歌も、三重までは心行くなり。四重にはあらずとなり。以上招月の語也。一、代々王になるは、観音の化身なり。殊に後鳥羽院は、聖徳太子観音の化身と申すなり。聖徳は金光三年二月廿二日死。後鳥羽院は九月廿二日生。
※招月招月庵正徹 - Wikipedia※三吉野のみ吉野の山かき曇り雪降ればふもとの里はうちしぐれつつ(新古今 冬歌 俊恵)
※尾上の鹿の高砂の尾上の鹿の鳴かぬ日もつもりはてぬる松の白雪(道助法親王五十首 家隆)
一、招月云、俊恵歌に 三吉野の山の白雪ふるときは麓の里は打ちしぐれつゝむげにおもしろからずと見るほどに稽古せよとありしなり。げにも上手の目にては、一向手あさなる體なり。心をよめらむは定家なり。扨は慈鎮和尚なり。家隆卿は心ふかゝらず。尾上の鹿のなかぬ日もの歌、第一に心ふかし。後鳥羽院御歌も、三重までは心行くなり。四重にはあらずとなり。以上招月の語也。一、代々王になるは、観音の化身なり。殊に後鳥羽院は、聖徳太子観音の化身と申すなり。聖徳は金光三年二月廿二日死。後鳥羽院は九月廿二日生。
※招月招月庵正徹 - Wikipedia※三吉野のみ吉野の山かき曇り雪降ればふもとの里はうちしぐれつつ(新古今 冬歌 俊恵)
※尾上の鹿の高砂の尾上の鹿の鳴かぬ日もつもりはてぬる松の白雪(道助法親王五十首 家隆)