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Channel: 新古今和歌集の部屋
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兼載雑談21 恋歌、新島守

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兼載雑談
一、 二聲とたゝかぬさきに戸を明けて基佐が句なり。連歌合の句なりしに、皆人勝の札を打ちたりしに、兼載戀の本意、無念なりとて劣の札うたれしに、滿座かんじけると云々。 たゞたのめたとへば人のいつわりをかさねてこそは又もうらみめ 戀 下もえにおもひきえなむ煙だにあとなき雲のはてぞかなしき   俊成女これらを戀の本と被申き。 身にうきふしを猶ぞしたへる つれなくば我もといはむ中ならで  兼載戀の下句などに、 おもひすつれば雨の夕暮れ     心敬かやうに戀の句はありたきよしありき。一、新島守と遠島人をいへるは、後鳥羽院隠岐國にて,我こそは新島守と遊したるより始るなり。
※基佐
桜井基佐(さくらい もとすけ)とは - コトバンク美術人名辞典 - 桜井基佐の用語解説 - 室町後期の連歌師。摂津生(一説に越中・下総)。名は元佐・元祐、通称は弥次郎・弥三郎・中務丞、法名は永仙。はじめ心敬に師事し、のち宗祇の門に入る。晩年は山城に住した。永正6年(1509)存、歿年未詳。
桜井基佐(さくらい もとすけ)とは - コトバンク


※たゞたのめ第十三 戀歌三
 攝政太政大臣家百首歌合に契戀のこころを                前大僧正慈円
ただ頼めたとへば人のいつはりを重ねてこそは又も恨みめ
六百番歌合
※下もえに戀歌二
 五十首歌奉りしに寄雲戀              皇太后宮大夫俊成女
下もえに思ひ消えなむけぶりだにあとなき雲のはてぞ悲しき 隠
仙洞句題五十首

※新島守このおはします所は、人離れ里遠き島の中なり。海づらよりは少しひきいりて、山かげにかたそへて、大きやかなるいはほのそばだてるをたよりにて、松の柱にあしふけるらうなど、けしきばかりことそぎたり。まことにしばのいほりのたゞしばしと、かりそめに見えたる御やどりなれど、さるかたになまめかしくゆゑづきてしなさせ給へり。みなせどのおぼしいづるも夢のやうになん。はる/"\と見やるゝ海のてうぼう、二千里の外も殘りなきここちする今更めきたり。潮風のいとこちたく吹きくるを聞しめして、われこそはにひじまもりよおきの海の荒きなみかぜ心して吹け同じ世にまたすみのえの月や見ん今日こそよそにおきの島守※海面より少し引き入りて源氏物語須磨おはすべき所は、行平の中納言の、「藻塩垂れつつ」侘びける家居近きわたりなりけり。海づらはやや入りて、あはれに...増鏡第二新島守新島守


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