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Channel: 新古今和歌集の部屋
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鴨長明方丈記之抄 仮の庵4 もし歩く事あれば

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若ありくべきことあればみづからあゆむ

苦しといへ共馬鞍牛車と心をなや

ますには似ず今一身を分ちて二の用

をなす。手のやつこ足の乗物よくわが

心にかなへりこゝろ又身のくるしみをし

れらば、くるしむ時はやすめつ。まめなる

時はつかふつかふとてもたび/"\過さず

ものうしとても心をうごかす事なしいか

に况やつねにありき常に動くは

これ養生成べし何ぞいたづらにやす

みをらん人を苦しめ人を悩ますは又

  もし、ありくべき事あれば、自らあゆむ。苦しといへども、 馬・鞍・牛・車と、心を悩ますには似ず。今、一身を分ち て、二の用をなす。手のやつこ、足の乗物、よくわが心に かなへり。心又、身の苦しみを知れらば、苦しむ時は休めつ。 まめなる時は、使ふ。使ふとても、たびたび過ぐさず。も の憂しとても、心をうごかす事なし。いかに况や常にあり き、常に動くは、これ養生なるべし。何ぞ、いたづらに休 みをらん。人を苦しめ、人を悩ますは、又   (参考)前田家本 もし、あるくべき事あればみづから歩む。苦しといへども、 馬鞍牛車と心を悩ますにはしかず。今一身を分かち て、二の用をなす。手の奴、足の乗物、よくわが身に かなへり。心身の苦しさを知れゝば、苦しき時は休めつ、 まめなれは使ふ。使ふといへども、たび/\過ぐさず。物 憂しとても、心を動かす事なし。いかにいはむや、常に歩 き、常に働くは、これ養姓なるべし。なんぞいたづらに易 くおらん。人を苦しめ、人を悩ますは、はた   (参考)大福光寺本 若アリクヘキ事アレハミツカラアユム。クルシトイヘトモ 馬クラ牛車ト心ヲナヤマスニハシカス。今一身ヲワカチ テ二ノ用ヲナス。手ノヤツコ足ノノリモノヨクワカ心ニ カナヘリ。身心ノクルシミヲシレハクルシム時ハヤスメツ マメナレハツカフ。ツカフトテモタヒタヒスクサス。物 ウシトテモ心ヲウコカス事ナシ。イカニイハムヤツネニアリ キツネニハタラクハ養性ナルヘシ。ナンソイタツラニヤス ミヲラン。人ヲナヤマス△     ふくろうの声 梟 夫木集           西行 山ふかみけ近き鳥のこゑはせで 物おそろしきふくろうのこゑ  源氏に鳥のからこゑと  いふもふくろうのこと也。 いはんやふかく思ひふかくしれ らん人のためには是にしもか ぎるべからず。       ※ふくろうの声 山家集  入道寂然大原に住み侍りけ  るに高野よりつかはしける     西行 山深みけぢかき鳥のこゑはせで物恐ろしきふくろふの声   ※源氏に 源氏物語 夕顔 まして、松の響き、木深く聞こえて、気色ある鳥のから声に鳴きたるも、梟はこれにやとおぼゆ。     日野醍醐の古地図模写 戸山(外山)の場所   宇治市史 岡屋場所   地元伝承集「ふるさと醍醐」の地図  

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