地方!帰京!地方!帰京!で数多の歌 大伴家持の意外に忙しい生涯
徳 ...
中納言家持 大伴家持 おおとものやかもち718?~785。旅人の子。越中守、春宮大夫、中納言、万葉集の編者の一人とみなされている。 春歌上 まきもくの桧原のいまだくもらねば小松が原にあわ雪ぞ降る (万葉集) 万葉集巻第十 巻向之 桧原毛未 雲居者 子松之末由 沫雪流 右柿本朝臣人麻呂之歌集出也 行かむ人来む人しのべ春かすみ立田の山のはつざくら花 (家持集) 春歌下 切出歌 ふるさとに花はちりつつみよしののやまのさくらはまださかずけり (家持集) からびとの舟を浮かべて遊ぶてふ今日ぞわがせこ花かづらせよ (万葉集) 万葉集巻第十九 三日守大伴宿祢家持之舘宴歌三首漢人毛 筏浮而 遊云 今日曽和我勢故 花縵世奈 夏歌 郭公一こゑ鳴きていぬる夜はいかでか人のいをやすくぬる (家持集、躬恒集) 秋歌上 神なびのみむろの山の葛かづらうら吹きかへす秋は来にけり (家持集) さを鹿の朝立つ野辺の秋萩に玉と見るまで置けるしらつゆ (和漢朗詠集) 万葉集巻第八 秋雑歌 棹壮鹿之 朝立野辺乃 秋芽子尓 玉跡見左右 置有白露 天平十五年八月見物色作 秋歌下 今よりは秋風寒くなりぬべしいかでかひとり長き夜を寝む 万葉集巻第三 十一年己卯夏六月大伴宿祢家持悲傷亡妾作歌一首
従今者 秋風寒 将吹焉 如何独 長夜乎将宿 わが宿の尾花がすゑにしら露の置きし日よりぞ秋風も吹く 冬歌 鵲のわたせる橋に置く霜のしろきを見れば夜ぞ更けにける (家持集 百人一首) 賀歌 よみ人知らず はつ春のはつねの今日の玉菷手にとるからにゆらぐ玉の緒 万葉集巻第二十 始春乃 波都祢乃家布能 多麻婆波伎 手尓等流可良尓 由良久多麻能乎 右一首右中辨大伴宿祢家持作但依大蔵政不堪奏之也 恋歌一 秋萩の枝もとををに置く露の今朝消えぬとも色に出でめや (万葉集 大伴像見) 万葉集巻第八 大伴宿祢像見歌一首 秋芽子乃 枝毛十毛二 降露乃 消者雖消 色出目八方 恋歌三 足引の山のかげ草結び置きて恋ひや渡らむ逢ふよしをなみ