$ 0 0 去来抄許六曰。一句に季節を二ツ用ゆる事、初心の成がたき事也。季と季のかよふ処あり。去来曰。一句に同季節を二つ用る事は、巧者初心によるべからず。雪解けや春立つ一日(ひとひ)あたたかし (正岡子規)あたたかな雨がふるなり枯葎 (正岡子規)学僧に梅の月あり猫の恋 (高浜虚子)谷深くうぐいす鳴けり夕霞 (水原秋櫻子)啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々 (水原秋櫻子)紫陽花に秋冷いたる信濃かな (杉田久女)