明月記 元久二年三月
廿四日。天晴る。午後に小雨。…略。
相次で殿下に参ず。天徳入道右大臣殿の御歌、□勅撰に見ざる由之を申す。此の事遺恨なり。尋ね入るべきの由、申すべきなり。午の時許りに所に参ず。殿下申さしめ給ふ旨、家長に示し付け了んぬ。有家、家隆朝臣参入す。又一両の巻を見る。聊か酒肴を取り出す。夕に退出す。
恋歌三
九条入道右大臣
わびつつも君が心にかなふとて今朝も袂をほしぞわづらふ
廿四日。天晴る。午後に小雨。…略。
相次で殿下に参ず。天徳入道右大臣殿の御歌、□勅撰に見ざる由之を申す。此の事遺恨なり。尋ね入るべきの由、申すべきなり。午の時許りに所に参ず。殿下申さしめ給ふ旨、家長に示し付け了んぬ。有家、家隆朝臣参入す。又一両の巻を見る。聊か酒肴を取り出す。夕に退出す。
恋歌三
九条入道右大臣
わびつつも君が心にかなふとて今朝も袂をほしぞわづらふ