
阿倍仲麿
あまの
はら 三笠の山に
ふり
さけ
出し
みれば 月かも
かすがなる
古今和歌集巻第九 羈旅歌
もろこしにて月を見てよみける
あまの原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも
この歌は昔仲麿をもろこしに物習はしに遣はしたりけ
るにあまたの年を経て帰りまうで来ざりけるをこの国
よりまた使まかり至りけるにたぐひてまうで来なむと
て出で立ちけるに明州といふ所の海辺にてかの国の人
うまのはなむけしけり。夜になりて月のいとおもしろ
くさし出でたりけるを見てよめるとなむ語りつたふる。
百人一首

春日社家祐春
中臣祐春
寛元三年(1245年)-元亨四年(1324年)
鎌倉時代の神職,歌人。中臣祐臣の父。弘安5年奈良の春日若宮神社の神主となる。二条為氏らに和歌をまなび,歌は「新後撰和歌集」「玉葉和歌集」などにある。法性寺流の書もよくした。80歳。著作に「春日社造替記」など。
中臣祐春筆


一致する文字は無い。
極札の古筆本家、神田家の「あまのはら」の筆跡が一致し、不審。