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Channel: 新古今和歌集の部屋
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軒端の梅 式子内親王病状

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正治元年五月
一日 天晴る。大炊殿女房告げ送りて云ふ、雑熱の事候ふ間、医師等を召すと云々。

十二日 天晴る。巳の時許りに大炊殿に參ず。御肩に雑熱。一日より大黄を止め、膏薬を付けらるるの間、左の御臂の下に、小瘡を見出さる。て又大黄を付けらると云々。此の事に依り、驚きて參ず。女房云ふ、但し、別の事候はずと。…略…

正治元年十二月
四日 天晴る。…略…女房を具し三条坊門に行く。即ち大炊殿に參ず。悩ましめ給ふ事、遂日増すが如しと云々。酉の時許りに退出し、坊門に向ふ。此の病、又兼日尢弱、時を待つが如し。

八日 天晴る。風寒し。…略…。夜に入り、大炊殿に參ず。(騎馬)御不例、猶増ありて滅無し。又雑熱に依り、御薬を付けらると云々。(御燒け石を宛てらるの間、火ブクレ出で來たるの間、又冷やさると云々。)又坊門に行き、病者を訪ねて帰る。


正治二年二月
卅日 天晴る。巳後、大風陰雲。早旦、大炊殿に參ず。一昨日より、御足、又薬を休まるるの由聞く。て驚きて參ず。女房云ふ、戸部の所労、時を待つが如しと云々。今に於ては天下の古老なり。惜しむべく、痛むべし。午の時許りに退出す。…略…

正治二年閏二月
廿四日 天晴る。…略…大炊殿に參ず。御乳御薬、猶減無しと云々。小時ありて退出す。

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