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唐詩選画本 宮中題 文宗皇帝

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    きうちうにだいす   ぶんそうくはうてい 宮中題  文宗皇帝   輦路生秋草上林花滿枝憑高   何限意無復侍臣知   れんろしうそうをしやうじじやうりんはなえだにみつ たかきによるなんのかぎりのいをまたじしんのしるなし                 此詩は、文そうのおしこめられての時の詩也。 れんろの御なり道も、秋のくさかすへ しげり、はるは、上りんに心なく、はるが ちくさみつて、きろうなとき上りて みれば、かぎりなきおもひなれども、だれも そばにいるしんかのしるものなくと也。   Image may be NSFW.
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   宮中題 文宗皇帝 輦路(れんろ)秋草を生じ、 上林、花枝に満つ。 高きに憑(よ)る、何の限りの意を、 復、侍臣の知る無し。   意訳 私の乗る輦の通っていた路には秋草が生え、 昔いた上林の御苑の花は枝に満ちている。 高い楼に登って見る私の思いは限りが無い。 しかしまた、その辛い思いを知ってくれる近臣は宦官を憚って一人もいない。     ※文宗皇帝 唐の十七代皇帝。兄の敬宗が宦官に殺され、他の宦官王守澄らによって擁立され、実権は持たず傀儡状態だった。甘露の変により宦官を排斥しようとしたが、捕らえられ幽閉された。   ※輦 皇帝の乗る輿。   ※上林 漢代の宮廷の御苑。   ※憑高 高いところに登って眺める。宮中なので楼と思われる。  

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