八雲抄巻第二作法部
一 出題
題者、儒者得之。於儒者は高位大才人可出之。
但、作者中儒者多は出來。近代非哥人儒者多。其不可
然歟。然而無其仁者有何事。又勅題常事也。或可然臣
獻之例多。長元八年哥合、宇治関白自出之。院御時、後
京極摂政常奉之。建保中殿会、右大臣道奉之。如此之可
例可随時。
※読めない部分は、国文研鵜飼文庫(67コマ以降)を参照した。
※長元八年哥合 関白左大臣家歌合 長元八年五月十六日 題は、月、五月雨、池水、菖蒲、瞿麦、郭公、蛍、照射、祝、恋
※宇治関白 藤原頼道
※院御時 後鳥羽院
※御京極摂政 九条良経
※建保中殿会 右大臣家歌合 建保五年九月 題は、夜深待月、故郷紅葉、河辺擣衣、行路見恋、山家夕恋、羈中松風
※右大臣道 九条道家