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Channel: 新古今和歌集の部屋
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人麿集2 西本願寺本三十六家集 蔵書

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いはねふみかさなるやまはなけれども

あはぬひかずをこひわたるかな

たのめつゝこぬ夜あまたになりぬれば

またじとおもふぞまつにまされる
        うごきてえらくもり
なるかみのしばしはそらにさしくもり

あめもふらなんきみとまる べく

むばたまのこよひなあけそあけゆ

けばあさゆくきみをまつもくるしき


             さちはあれど
さゞなみやしがのからさ きゝたれ
             ども
 おぼろや人の 舩まちかねつ

あしびきのや まどりのおのしだりおの

なが/"\し よをひとりかもねん

ちはや ぶる神のたもてるいのちをも

  たがためとおもふわれならなくに
   ろイ
 あしびきのしらなみよりてせかませ

ばながるゝ水ものどけからまし

拾遺集巻第十五 恋歌五 題知らず 坂上郎女
岩根踏みかさなる山はなけれどもあはぬ日かずを恋やわたらん
伊勢物語 七十四段
岩根踏み重なる山にあらねどもあはぬ日多く恋ひわたるかな
万葉集巻第十一 寄物陳思 2422
石根踏 重成山 雖不有 不相日数 恋度鴨
岩根踏みへなれる山はあらねども逢はぬ日まねみ恋ひわたるかも

 

拾遺集巻第十三 題知らず 人麿
たのめつつこぬ夜あまたに成りぬればまたじと思ふそまつにまされる
備考:和漢朗詠集、公任三十六人撰

 

拾遺集巻第十三 題知らず 人麿
なる神のしばし動きてそらくもり雨もふらなん君とまるべく
万葉集巻第十一 2513
雷神 小動 刺雲 雨零耶 君将留
右二首以前一百四十九首柿本朝臣人麻呂之歌集出
鳴る神の少し響(とよ)みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ

 

拾遺集 不記 人麿
むばたまの今宵なあけそあけゆかば朝行く君をまつくるしきに
万葉集卷第十一 正述心緒 2389
烏玉 是夜莫明 朱引 朝行公 待苦
ぬばたまのこの夜な明けそ赤らひく朝行く君を待たば苦しも

 

万葉集巻第一 過近江荒都時柿本朝臣人麻呂作歌 30
樂浪之 思賀乃辛碕 雖幸有 大宮人之 船麻知兼津
楽浪の志賀の辛崎幸くあれど大宮人の舟待ちかねつ
夫木集 人麿
さざ浪の志賀のからさきさちはあれど大宮人の船まちかねつ

 

拾遺集巻第十三 題知らず 人麿
葦引の山鳥の尾のしだりをのながながし夜をひとりかもねむ
万葉集巻第十一 相聞 2802
念友 念毛金津 足桧之 山鳥尾之 永此夜乎
思へども思ひもかねつあしひきの山鳥の尾の長きこの夜を
或本謌云 足日木乃 山鳥之尾乃 四垂尾乃 長永夜乎 一鴨将宿
或本の歌に云 あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長々し夜をひとりかも寝む
備考:和漢朗詠集、公任三十六人撰、百人一首。

 

拾遺集巻第十 題知らず 人麿
ちはやぶる神のたもてるいのちをばだれがためにか長くと思はん

 

拾遺集巻第八 明日香の女王ををさむる時よめる 人麿
明日香川しがらみわたしせかませば流るる水ものどけからまし


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