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Channel: 新古今和歌集の部屋
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俳諧七部集 ひさご 序 蔵書

江南の珎碩我にひさごを送レり。これは 是水漿をもり酒をたしなむ器にも あらず。或は大樽に造りて江湖をわた れといへるふくべにも異なり。吾また 後の恵子にして用ることをしら ず。つら/\そのほとりに睡りあや まりて此うちに陥る。醒てみるに 日月陽秋きらゝかにして雪のあけ ぼの闇の郭公もかけたることなく なを吾知人ども見えきたりて皆風雅 の藻思をいへり。しらず是はいづれの...

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神祇歌 宮柱 西行

    西行法師   宮柱     したつ     岩ねにしき      たてて      つゆも  曇らぬ     日の       御影かな       新古今和歌集巻第十九 神祇歌  題しらず     西行法師 宮柱したつ岩ねにしきたててつゆも曇らぬ日の御影かな   よみ:みやばしらしたついわねにしきたててつゆもくもらぬひのみかげかな 異聞 有隆 隠...

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絵入源氏物語 紅葉賀 源典侍 蔵書

京都丸太町通 平安京創生館                         御門くてきこゆるはなど、さふらふ人どもきこえあへり。う                     御門詞ちにもかゝる人ありときこしめして、いとおしく、おと どの思ひなげかるなることも、げに物げなかり しほどを、おほな/\かく物したる心を、さばかりの ことたどらぬほどにはあらじを、などかなさけな...

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俳諧七部集 ひさご 花見 蔵書

ひさご 花見               翁 木のもとに汁も鱠も桜かな 西日のとかによき天気なり   珎碩 旅人の 虱かき行春暮て    曲水 はきも習はぬ太刀の◎     翁 月待て假の内裏の司召     碩 籾臼つくる杣がはやわさ    水 ※◎革へんに背。ヒキハダ。 鞍置る三歳駒に秋の来て    翁 名はさま/\に降替る雨    碩 入込に諏訪の涌湯の夕ま暮   水 中にもせいに高き 山伏...

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絵入源氏物語 紅葉賀 源典侍相聞 蔵書

「似つかはしからぬ扇の樣かなと見給ひて、我が持給へるに、さしかへて、 見給へば」   源心につかはしからぬあふぎのさまかなとみ給ひて、わが も給へるにさしかへてみ給へば、あかきかみの、うつるば かりいろふかきに、木だかきもりのかたをぬり かくしたり。かたつかたにてはいとさだすぎたれ どよしなからず。√もりのしたくさおいぬればな ど、かきすさひたるを、ことしもにてあれ、う...

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恋歌五 坂上是則 西本願寺本三十六家集 蔵書

しもがれのあさちがもとのかる かやのみだれてものをおもふこ ろかな まくらのみうくとおもひしなみ だがはいまはわがみのしづむな りけり かづきえぬなみだがいそのあは びゆゑうみてふうみはかづき つくしつ かたいとをこなたかなたにより かけてあはずはなにをたまのを にせむ たにふかみいはまをたぎつ山川 のおとにのみやはきゝわたるべき こひしさのかぎりだにあふ世...

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絵入源氏物語 紅葉賀 東屋の馬屋 蔵書

楽琵琶 石川県金沢市 石川県立音楽堂   ぬ物うさに、いとひさしうなりにけるを、ゆふたちし て、なごりすゞしきよひのまぎれに、温明殿の     源わたりを、たゞずみありき給へば、此ないしびはをいと おかしうひきゐたり。御ぜんなどにても、おとこがた みの御あそびにまじりなどして、ことにまさる人なき 上゛ずなれば、ものうらめしう覚えけるおりから、いと...

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俳諧七部集 ひさご 色々の 蔵書

ひさご                 珎碩 いろ/\の名もむつかしや春の草 うたれて蝶の夢はさめぬる    翁 蝙蝠ののとかにつらをさし出て  路通 駕籠のとをらぬ峠 越たり    仝 紫蘇の実をかますに入るゝ夕ま暮 碩 親子ならひて月に物くふ     仝 秋の色宮ものそかせ給ひけり   通 こそくれては わらふ 俤    仝 うつり香の羽織を首にひきまきて  碩 小六うたひし市のかへるさ...

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絵入源氏物語 紅葉賀 頭中将乱入 蔵書

「中将、いかで我と、知られ聞こえじと思ひて、物も言はず。ただいみじう怒るれる気色に、もてなして、太刀を引き抜けば、女、「あが君。あが君」と向かひて、手を擦るに、ほどほど笑ひぬべし。」   /\しき人に、かくにげなきふるまひをして、みつけ              源詞られんことははづかしければ、あなわづらはし。いでなん に。√くものふるまひはしるかりつらんものを、心うく...

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人麿集1 西本願寺本三十六家集 蔵書

      ひさかたのあめには   みしま江     きぬをあや       の        しくも  たまえの    あしをしめし      わがころもで        よりを         の         のがとぞ    ひる時 わが         おもふ     なく   こゝろ                 に    ゆたの       いまだからね      たゆたに...

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絵入源氏物語 紅葉賀 中の衣 蔵書

京都丸太町通 平安京創生館   このましうわかやぎてもてなしたるうはべこそ、さ てもありけれ。五十七八の人の、うちとけて物思 ひけるけはひ、えならぬ二十のわか人たちの                 頭中御中にて、物をちしたるいとつきなし。かうあ らぬさまにもてひがめて、おそろしげなるけし       源きをみすれど、中/\しるくみつけ給て、我とし りて、ことさらにするなりけりと、おこになりぬ。...

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絵入源氏物語 紅葉賀 縹の帯 蔵書

伝西行筆 源氏物語夕顔歌色紙コレクション   のことどもやおりたちてみだるゝ人は、むべおこが ましきこともおほからんと、いとゞ御心おさめら れ給。中将、とのゐ所゛より、これまづとぢつけ                   源心させ給へとて、をしつゝみてをこせたるを、いかで とりつらんと心やまし。このおびをえざらまし かばとおぼす。そのいろのかみにつゝみて 源...

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俳諧七部集 ひさご 城下 蔵書

ひさご     城下               野径 鉄炮の遠音に曇る如月哉 砂の小麦の痩てはら/\    里東 西風にますほの小貝拾はせて  泥土 なまぬる一つ餬ひかねたり   乙州 碁いさかひ二人しらける有明に 怒誰 秋の夜番の物もうの聲     珎碩 女郎花心細けにおもはれて   筆 目の中おもく見遣かちなる   野径 けふも又川原噺しをよく覚へ  里東 顔のおかしき生つき 也    泥土...

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絵入源氏物語 紅葉賀 藤壺立后 蔵書

源氏物語夕霧 筆者不明断簡コレクション   るべきかぎりとゝのひて、なにごともあらまほしく、 たらひてぞものし給ける。この御中どものいどみこそ、 あやしかりしか。されどうるさくてなん。七月にぞ藤つほ中宮に立給事也きさきゐ給ふめりし。けんじの君さいしやうにな り給ぬ。みかどおりゐさせ給はんの、御心づかひちか うなりて、此わかみやをばうにと思ひきこえさせ給...

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絵入横本源氏物語 紅葉賀 目次 蔵書

絵入横本源氏物語 紅葉賀   はじめに 1 源氏物語小本 寛文版を、1記事3ページ、先ず現代ひらがなに直した。 2 どうしても読めない字は、○で表記した。 3 そしてそれを読み易いように、適宜漢字にし、送り仮名を加え、句読点を加え、濁音点を付し、段落に分けた。特殊な読みは( )内にそのまま記載した。源氏物語集成による青表紙大島本との差異をアンダーラインで付した。 4...

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人麿集2 西本願寺本三十六家集 蔵書

いはねふみかさなるやまはなけれども あはぬひかずをこひわたるかな たのめつゝこぬ夜あまたになりぬれば またじとおもふぞまつにまされる        うごきてえらくもりなるかみのしばしはそらにさしくもり あめもふらなんきみとまる べく むばたまのこよひなあけそあけゆかけばあさゆくきみをまつもくるしき              さちはあれどさゞなみやしがのからさ きゝたれ             ども...

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俳諧七部集 ひさご 雑 蔵書

ひさご       雜               乙州 亀の甲烹らるゝ時は鳴もせす 唯牛糞に風のふく音      珎碩 百姓の木綿仕まへは冬のきて  里東 小哥そろゆるからうすの縄   探志 獨寝て奥の間ひろき旅の月   昌房 蟷螂落てきゆる行燈      正秀 秋萩の御前にちかき坊主衆   及肩 風呂の加減のしつか成けり   野徑 鴬の寒き聲にて鳴出し     二嘯 雪のやうなるかますこの塵...

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絵入源氏物語 花宴 如月の廿日余り 蔵書

京都丸太町通 平安京創生館   源氏十九才宰相中将正三位也 紫震殿也きさらぎのはつかあまり、なんでんの桜のえん    藤つほせさせ給。きさきとうぐうの御つぼね、左右にし              春宮ノ御母 藤つほて、まうのぼり給ふ。こうきでんの女御、中宮のか くておはするを、おりふしごとに、やすからずおぼせど、 ものみにはえすぐし給はでまいり給ふ。日いとよく...

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敦忠集 西本願寺本三十六家集 蔵書

また はるがすみおもひたちにしあしたよ りまたるゝものはうぐひすのゑ 宮 春がすみおもひたちなばからころも きてやはきかぬうぐひすのこゑ 又 月のうちのはつこゑとぞうぐひ すの人よりさききかまほしけれ また うぐひすにあらぬものからなきつゝ もはるをすゞろにすぐすべきかな 返し 宮みうしたまへる     とぞ本にありし なくゝもはるはすぎねとおもはなむ あふひはいつのものとかはきく かへし...

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俳諧七部集 ひさご 田野 蔵書

ひさご       田野              正秀 疇 道 や 苗 代 時 の 角 大 師 明れは霞 む野 鼠の顔   珎碩 觜ふとのわやくに鳴し春の空 仝 かまゑおかしき門口の文字  秀 月影に利休の家を鼻に懸   仝 度/\芋をもらはるゝなり  碩 虫は皆つゝれ/\と鳴やらむ 秀 片足/\の木履たつぬる   碩 誓文を百もたてとる別路に  秀 なみたくみけり 供の 侍  碩...

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