茶ばかりでは、美味しく無いので、茶菓子を買おうと密を避けて、デパートの食品売り場に行く。
昔、京都今出川通堀川の鶴屋吉信本店へ行った事が有るので、何かないかと覗いたところ、「つばらつばら」と言う焼菓子があった。
どう言う菓子が良いか不明だが、いつも拝見している万葉集のblogの巻第十八の山上憶良男歌に、「つばらつばら」と言う歌があった事を思い出し、早速購入。
鶴屋吉信のサイトを見ると、巻第三の大伴旅人の歌から採ったとの事。
万葉集巻第三
帥大伴卿歌五首
浅茅原つばらつばらにもの思へば古りにし里し思ほゆるかも
淺茅原 曲曲二 物念者 故郷之 所念可聞
万葉集巻第十八
射水郡驛舘之屋柱題著歌一首
朝開き入江漕ぐなる楫の音のつばらつばらに我家し思ほゆ
安佐妣良伎 伊里江許具奈流 可治能於登乃 都波良都<婆>良尓 吾家之於母保由
右一首山上臣作 不審名 或云憶良大夫之男 但其正名未詳也
抹茶初心者として、新古今和歌集の部屋亭主として、相応しいかと。
お盆でも、感染拡大地域から、故郷へ帰る事も出来ず、茶菓子でお茶を飲み、望郷の漢詩
絶句 杜甫
江碧鳥愈白 川は青緑色、鳥はいっそう白く見える。
山青花欲然 山は青々と、花は燃えるように赤い。
今春看又過 今年の春もみるみるまた過ぎてしまう。
何日是帰年 いつになったら故郷に帰ることができるのだろう。
でも吟じよう。
lesson4
最初に水で解くと言う裏技ばかりでは、上達しないと、正攻法で点ててみる。
飲み干した時、舌に粒があり、抹茶のダマだった。
つばらつばら(意味:つくづく。しみじみ。よくよく。)と茶道の道は遠い。
糖尿病の先生には、内緒に。