目にはさやかに見えねども
皆様からの温かいコメントへの返信、皆様のblogにお邪魔した際のコメントに付けた拙句の8月分の内、いくつかの俳句、塵山集です。
断捨離 珠のくし断捨離筆頭かみの秋 本歌 新古今和歌集巻第十八 雑歌下 東三条院 そのかみの玉の簪をうちかへし今はころものうらを頼まむ 本説 春望 杜甫「白頭掻更短、渾欲不勝簪」 髪は頭の縁語。 茶器 美しさ共に味はふ色の風 喫茶 口中を茶色に染めてすずしかな(茶色って、緑じゃないと今気がつきました) 連歌1 かへる手で両手をついてごめんなさい 自閑 心のうちに笑みをたたえて 和輪 連歌2 渇きも癒えて心晴れ晴れ 和輪 滅茶苦茶を毎日飲んで涼むかな 自閑 連歌3 食べたいと思う心に嘘つけず 和輪 天のかみなりあめもふられて 自閑
(雨、飴、天の掛詞。「も」は女性にもと言う意) 連歌4 目にさやか見えずに歩くもう残暑 自閑 なごりの暑さ汗に変えつつ 和輪 汗ふきて工事現場の蝉しぐれ 自閑 望郷 ふるさとの停車場に立つ夢を見む
(上野駅に有る石川啄木の歌碑を本歌に)
残猛暑 夏よりも秋の扇の活躍し
(班女の秋扇も、昨今の残暑では) 秋雨涼 秋雨は徐々に周りを落ち着かせ
(感染爆発も治まってくれると良いのですが) 燕巣 飛び立つや子の去る家につばめの巣 (子供が卒業して都会に出て行った家をイメージして) 鰻蒲焼 秋うちわはたくけむりのあつさかな 香 秋風が伽羅の香を部屋に入れ 秋風に香のけぶりがたなびいて
銀座残暑 賑わいも無い分暑さの残りけり