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実朝最後の和歌 ステラ記事

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#45   実朝の最後の和歌

#45 実朝の最後の和歌

『吾妻鏡』には、実朝の周辺で起きた不吉な出来事がいくつか記されています。後から振り返って、実朝の身にふりかかる事件の予兆だったのだ、実朝の死は定まっていたのだと...

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  出でていなば 主なき宿と なりぬとも 軒端の梅よ 春を忘るな (もし私がここを出ていったならば、主人のいない屋敷となっても、軒端に咲く梅よ、次の春にも忘れずに美しく咲いておくれ)   本歌 東風こち吹かば にほひおこせよ 梅の花 主あるじなしとて 春を忘るな (春の東風が吹いたら、大宰府にいる私に、匂いを送ってよこせ、梅の花よ、主人がいないからといって、花の咲く春を忘れるなよ)   式子内親王 ながめつる 今日は昔に なりぬとも 軒端の梅は 我を忘るな   櫻井陽子(さくらい・ようこ) 静岡県生まれ。お茶の水女子大学大学院博士課程人間文化研究科比較文化学専攻満期退学。博士(人文科学)。現在、駒澤大学文学部教授。『平家物語』などの軍記物語を中心とした中世日本文学の研究を専門としている。著書に『『平家物語』本文考』、『平家物語の形成と受容』、『90分でわかる平家物語』、『平家物語大事典』(共編)、他にCD集「聞いて味わう『平家 物語』の世界」などがある。NHKでは、ラジオ〈古典講読〉「平家物語、その魅力的な人物に迫る」に出演。  

新古今和歌集巻第一 春歌上

 百首歌奉りしに春歌
                式子内親王
ながめつる今日は昔になりぬとも軒端の梅はわれを忘るな

よみ:ながめつるきょうはむかしになりぬとものきばのうめはわれをわするな 隆雅 隠

意味:眺めている今日が、いずれ昔の事になって私がいなくなったとしても、軒端の梅は私を忘れないでくれ

備考:正治二年後鳥羽院御初度百首歌。定家十体で濃様の例歌。


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