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源氏物語 蛍
殿は、東の御方にもさし覗き給ひて、 「中将の、今日の司の手結ひのついでに、男ども引き連れて物すべき樣に言ひしを、さる心し給へ。まだ明きほどに來なむものぞ。あやしく、ここにはわざとならず忍ぶる事をも、 この親王たちの聞きつけて、訪らひ物し給へば、自づからこと/\しくなむあるを、 用意し給へ」など聞こえ給ふ。 馬場の御殿は、 こなたの廊より見通す程遠からず。 「若き人々、渡殿の戸開けて物見よや。左の司に、いとよしある官人多かるころなり。少々の殿上人に劣るまじ」と宣へば、物見む事をいとをかしと思へり。Image may be NSFW.
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「打毬楽」「落蹲」など遊びて、勝ち負けの乱声どもののしるも、夜に入り果てゝ、何事も見えずなり果てぬ。舎人共の禄、品々賜はる。いたく更けて、人々皆あかれ給ひぬ。
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