新古今和歌集第十羇旅歌
東の方に罷りけるに淺間の嶽に立つ煙の立つを見てよめる
在原業平朝臣
信濃なる淺間
の嶽に
立つ
けぶり
をちこち
人の見やは
とがめぬ
読み:しなのなるあさまのたけにたつけむりおちこちひとのみやはとがめぬ 隠
意味:信濃の浅間山の噴煙を近隣の人はなぜ咎めないのだろうか。恋の想いは静かにしているのに、あんなに自分の意思を表に出しているのは浅ましいと。
備考:伊勢物語 八段
むかし、をとこありけり。
京や住み憂かりけむ、あづまの方に行きて住み所もとむとて、友とする人ひとりふたりして行きけり。
信濃の國、淺間の嶽にけぶりの立つを見て、
信濃なる淺間の嶽にたつ煙をちこちの人の見やはとがめむ