$ 0 0 うぐひすの 鳴きちらすらむ はるの花いつし か君と 手折りかざさ む 万葉集巻第十七 3966 守大伴宿禰家持贈掾大伴宿禰池主悲歌二首 鴬の鳴き散らすらむ春の花いつしか君と手折りかざさむ 二月廿九日大伴宿禰家持 宇具比須乃奈枳知良須良武春花伊都思香伎美登多乎里加射左牟 うぐひすのなきちらすらむはるのはないつしかきみとたをりかざさむ 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 春のゝに霞たな びきうらかなしこの ゆふかげに 鴬 なくも 万葉集巻第十九 4290 春の野に霞棚引きうら悲しこの夕影に鴬鳴くも 春野ニ霞多奈比伎宇良悲許能暮影ニ鶯奈久母 はるののにかすみたなびきうらかなしこのゆふかげにうぐひすなくも 古今和歌六帖は、「春の日に」 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 たつた山見つゝ 越え来し桜花 ちりかすぎなむ わが返る とに 万葉集巻第二十 4395 二月十六日下總國防人部領使少目從七位下懸犬養宿禰浄人進歌數廿二首但拙劣歌者不取載之 獨惜龍田山櫻花歌一首 龍田山見つつ越え来し桜花散りか過ぎなむ我が帰るとに 多都多夜麻見都々古要許之佐久良波奈知利加須疑奈牟和我可敝流刀尓 たつたやまみつつこえこしさくらばなちりかすぐなむわがかえるとに 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 はるの雨はいや しきふるに 梅の花いまだ さかなくいと わかみか も 万葉集巻第四 786 大伴宿禰家持報贈藤原朝臣久須麻呂歌三首 春の雨はいやしき降るに梅の花未だ咲かなくいと若みかも 春之雨者弥布落尓梅花未咲久伊等若美可聞 はるのあめはいやしきふるにうめのはないまたさかなくいとわかみかも 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 さく花はうつろ ふ時ありあしびき の 山菅の ねしながくは ありけ り 万葉集巻第二十 4484 咲く花は移ろふ時あり足引きの山菅の根し長くありけり 右一首大伴宿禰家持悲怜物色變化作之也 佐久波奈波宇都呂布等伎里安之比奇乃夜麻須我乃禰之奈我久波安利家里 さくはなはうつろふときありあしびきのやますがのねしながくはありけり 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 わがそのゝ すもゝの花 か 庭にちる はだれのいまだ残り たるかも 万葉集巻第十九 4140 天平勝寳二年三月一日之暮眺矚春苑桃李花作二首 我が園のすももの花か庭に散るはだれの未だ残りたるかも 吾園之李花可庭爾落波太禮能未遺在可母 わかそののすもものはなかにはにちるはたれのいまたのこりたるかも 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 うちなびく春 来るらし山の まのとほき木 ぬれのさきゆく みれば 万葉集巻第八 1422 尾張連歌二首 うち靡く春来るらし山の際の遠き木末の咲きゆく見れば 打靡春来良之山際遠木末乃開徃見者 うちなびくはるきたるらしやまのまのとほきこぬれのさきゆくみれば 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 春のゝに すみれつみにと こし我ぞのを なつかしみ 一夜ねに来 る 万葉集巻第八 1424 山部宿禰赤人歌四首 春の野にすみれ摘みにと来し吾ぞ野をなつかしみ一夜寝にける 春野爾須美禮採爾等來師吾曽野乎奈都可之美一夜宿二來 はるののにすみれつみにとこしわれぞのをなつかしみひとよねにける 古今和歌六帖 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 いそかげのみゆる 池水照るまでに さける 馬酔木のちら まくおし も 万葉集巻第二十 4513 二月於式部大輔中臣清麻呂朝臣之宅宴歌十五首 礒影の見ゆる池水照るまでに咲ける馬酔木の散らまく惜しも 右一首大藏大輔甘南備伊香真人 伊蘇可氣乃美由流伊氣美豆○流麻◎爾左家流安之婢乃知良麻久乎思母 ○:氏の下に一 ◎:泥の下に上 いそかげのみゆるいけみづてるまでにさけるあしびのちらまくおしも 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 梅の花 今さかり なり もゝ鳥のこゑの こほしき春 きたるらし 万葉集巻第五 834 梅花卅二首并序 梅の花今盛なり百鳥の声の恋しき春来るらし 少令史田氏肥人 烏梅能波奈伊麻佐加利奈利毛々等利能己恵能古保志枳波流岐多流良斯 うめのはないまさかりなりももとりのこゑのこほしきはるきたるらし 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 春のゝに霞たな びきうら悲し このゆうかげ に鴬なく も 万葉集巻第十九 4290 廿三日依興作歌二首 春の野に霞棚引きうら悲しこの夕影に鴬鳴くも 春野ニ霞多奈比伎宇良悲許能暮影ニ鶯奈久母 はるののにかすみたなびきうらかなしこのゆふかげにうぐひすなくも 古今和歌六帖は、「春の日に」 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 百人一首飛登与我多利巻之五 目録 右大将道綱母 歌釋 蜻蛉日記の話 儀同三司母 歌釋 花山法皇鷹司殿の御女に通ひ給ふ話 伊周公左遷の話 大納言公任 歌釋 大覚寺瀧殿の話 大堰川三船の話 和漢朗詠集の話 式部赤染勝劣の話 和泉式部 歌釋 式部保昌の妻となる話 貴舟の社にて歌をよむ話 稲荷詣に襖をかる話 性空上人に歌を贈る話 紫式部 歌釋 式部寡住の話 道長公式部にたはぶれたまふ話 日本紀の局の話 式部筝をよくする話 源氏物語好色の書にあらざる話 大貮三位 歌釋 狭衣の話 赤染衛門 歌釋 挙周の病によりて詠歌の話 栄花物語衛門の作にあらざる話 小式部内侍 歌釋 教通公小式部を愛したまふ話 母の式部歌を詠して小式部の病愈る話 人の諱ある事、其字の 好悪によって、禍を得る もの少からず。されば各 文字の儀、佳きを 選て、これに号づく。 伊周の二字、ひそ かに伊尹周公の 二字をとって、 摂政補佐の 良臣たらん事を、 おもふに似たり。然るに 婦女の事によって、おほ けなくも法皇の御車 を驚かし奉る。幸ひに して事なしといへども、 悪逆更に族をまぬが れず。伊周の二字、いづ れの處か其儀をとはん。 法皇かる/"\しく豫且の 網に近づき給ふ。千釣の 弩は奚鼠のために、發 せずとはこゝなるべき をや 著聞集には弟の 隆家と、申合せ 弓を射る。法皇の 御袖に中る。 法皇馬上のよし 見えたり。 いづれか是 なるや。 後伊周公、中宮の 兄なるをもて、 許されて 准大臣となり、 自ら 儀同三司と 称せらる 後撰 なほざりにをりつる ものを梅の花 こきかに我や ころもそめてん 関白左大臣
$ 0 0 春のゝに すみれつみにと こし我ぞのを なつかしみ 一夜ねに ける 万葉集巻第八 1424 山部宿禰赤人歌四首 春の野にすみれ摘みにと来し吾ぞ野をなつかしみ一夜寝にける 春野爾須美禮採爾等來師吾曽野乎奈都可之美一夜宿二來 はるののにすみれつみにとこしわれぞのをなつかしみひとよねにける 古今和歌六帖 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 ふゆごもり春の 大野をやく人は やきたらねかも わがこゝろや く 万葉集巻第七 1336 譬喩歌 寄草 冬ごもり春の大野を焼く人は焼き足らねかも我が情焼く 冬隱春乃大野乎燒人者燒不足香文吾情燒 ふゆごもりはるのおほのをやくひとはやきたらねかもわがこころやく 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 わが勢こに見 せむとおもひし 梅の花それとも 見えず雪のふれゝ ば 万葉集巻第八 1426 山部宿禰赤人歌四首 我が勢子に見せむと思ひし梅の花それとも見えず雪の降れれば 吾勢子爾令見常念之梅花其十方不所見雪乃零有者 わがせこにみせむとおもひしうめのはなそれともみえずゆきのふれれば 後撰集 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 天の原ふり さけみれば しらまゆみ はりてかけたり 夜みちはよ けむ 万葉集巻第三 289 間人宿禰大浦初月歌二首 天の原ふりさけ見れば白真弓張りて懸けたり夜路は吉けむ 天原振離見者白眞弓張而懸有夜路者將吉 あまのはらふりさけみれはしらまゆみはりてかけたりよみちはよけむ 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 大海にしまも あらなくに海原の たゆたふなみ にたてるし らくも 万葉集巻第七 1089 大海に島もあらなくに海原のたゆたふ浪に立てる白雲 右一首伊勢從駕作 大海爾島毛不在爾海原絶塔浪爾立有白雲 おほうみにしまもあらなくにうなばらのたゆたふなみにたてるしらくも 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊
$ 0 0 あかねさす 日はてらせ れど ぬば玉 の 夜わたる月のかく らくをしも 万葉集巻二 第169 日並皇子尊の殯宮時柿本朝臣人麻呂作歌一首幷短歌 茜さす日は照らせれどぬばたまの夜渡る月の隠らくをしも 茜刺日者雖照者烏玉之夜渡月之隠良久惜毛 あかねさすひはてらせれとぬはたまのよわたるつきのかくらくをしも 落款 留 山口県書道家筆 平成30年7月6日 貮/三冊