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Channel: 新古今和歌集の部屋
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万葉集巻第三 無常 書展出品作品C7 色紙帖コレクション

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   世の中を何に

    たとへん
        朝

びらきこぎ

 いにしふねの

   あとなきがごと



万葉集巻第三 351
沙弥満誓歌一首
世間を何に譬へむ朝びらき漕ぎ去にし船の跡なきがごと

世間乎何物爾將譬旦開榜去師船之跡無如

よのなかをなににたとへむあさびらきこぎいにしふねのあとなきがこと

拾遺集
題知らず
世の中を何にたとへむ朝ぼらけ漕ぎ行く舟の跡の白浪







落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第六 象山鳥鳴 書展出品作品C8 色紙帖コレクション

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 みよしのゝ象山の

まの木ぬれには

  こゝだも

   さわぐとりの

     こゑかも



万葉集巻第六 924
山部宿禰赤人作歌二首并短歌
美吉野の象山の際の木末にはここだも騒ぐ鳥の声かも

三吉野乃象山際乃木末爾波幾許毛散和口鳥之聲可聞

みよしののきさやまのまのこぬれにはここだもさわぐとりのこゑかも





落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第七 天香久山昔 書展出品作品C9 色紙帖コレクション

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  古のことはしらぬを

我見てもひさし

     くなりぬ

    天のかぐ山



万葉集巻第七 1746

古の事は知らぬを我見ても久しくなりぬ天香久山

昔者之事波不知乎我見而毛久成奴天之香具山

いにしへのことはしらぬをわれみてもひさしくなりぬあまのかぐやま 





落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第二十 防人歌 書展出品作品C10 色紙帖コレクション

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    父母がゝ

     しらかき
      なで


幸くあれて

 いひしことばぜ

  わすれかねつ
      る




万葉集巻第二十 4346
父母(ちちはは)が頭掻き撫で幸くあれて言ひし言葉ぜ忘れかねつる
右一首丈部稲麻呂

知々波々我可之良加伎奈弖佐久安例弖伊比之氣等婆是和須礼加禰豆流

ちちははがかしらかきなでさくあれていひしけとばぜわすれかねつる






落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第三 近江海 書展出品作品C11 色紙帖コレクション

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  あふみの海ゆふ

なみ千鳥なが

 なけば心もしの

   いにしへ思ほ
        ゆ



万葉集巻三 第457
柿本朝臣人麻呂歌一首
近江の海夕波千鳥汝が鳴けば情もしのに古思ほゆ

淡海乃海夕浪千鳥汝鳴者情毛思努爾古所念

あふみのうみゆふなみちとりながなけはこころもしのにいにしへおもほゆ





落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第六 難波宮鶴 書展出品作品C12 色紙帖コレクション

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  塩ふれば葦辺

に  さわぐあし

    たづの

 妻よぶこゑは宮も

    とゞろに



万葉集巻第六 1064
難波宮作一首并短歌
潮干れば葦辺に騒く白鶴の妻呼ぶ声は宮もとどろに
右廿一首田邊福麻呂之歌集中出也

鹽干者葦邊爾躁白鶴乃妻呼音者宮毛動響二

しほふればあしべにさわぐあしたづのつまよぶこゑはみやもとどろに
※白鶴 武田祐吉による





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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第四 餞別 書展出品作品C13 色紙帖コレクション

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  天地の神も

たすけよ草枕


 旅ゆく君がいへ

    にいたるま
       で



万葉集巻第四 549
五年戊辰大宰少貳石川足人朝臣遷任餞于筑前國蘆城驛家歌三首
天地の神も助けよ草枕旅行く君が家にいたるまで
右三首作者未詳

天地之神毛助与草枕羈行君之至家左右

あめつちのかみもたすけよくさまくらたびゆくきみがいへにいたるまで





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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第二十 馬酔木2 書展出品作品C14 色紙帖コレクション

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 いそかげのみゆる

池水てるまでに
   さける


 馬酔木のちら

  まくおしも



万葉集巻第二十 4513
二月於式部大輔中臣清麻呂朝臣之宅宴歌十五首
礒影の見ゆる池水照るまでに咲ける馬酔木の散らまく惜しも
右一首大藏大輔甘南備伊香真人

伊蘇可氣乃美由流伊氣美豆○流麻◎爾左家流安之婢乃知良麻久乎思母
○:氏の下に一
◎:泥の下に上

いそかげのみゆるいけみづてるまでにさけるあしびのちらまくおしも





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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

百人一首一夕話 12 巻之五 2 蔵書

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鹿は陰類なり。金風
蕭殺の気に感じて
なく。其声凄涼なり。
○人をして憂を催
さしむ。和泉式部、
保昌が妻たりし時
丹後の國にありて、
夜しきりに鹿の
鳴を聞て、夫やす
まさの狩をとゞめ、
一首の歌を感を
なさしむ。是よく
鹿の、人のこゝろを
動かせばなり。
いにしへも亦
これあり。
仁徳帝、高

津の宮にあ
って、八田部
の皇女と、毎
夜兎我野の
鹿の、鳴を聞
たまふ。其こゑ
寥亮にして
悲し。皇女と
ともに、深く是
を愛でおぼせしに、
其月の末に至
て鳴ず。その翌日
猪名の佐伯部、
苞苴を献ず。問しめ
給へば、兎我野の鹿なりと
帝深く歎き、佐伯部を
安芸に、うつし遣し給ふ


紫式部の博学高才         無名抄曰
なる、我曹大家といふ       扨も此源氏つくり
べし。幼少より学文        出たる事、思へば/\
の志ふかく、兄惟親        此世のひとつならず、
の旁にあって、其         めづらかに覚ゆれ。ま
學ぶ處の書を、          ことに佛に申こひ
こと/"\く暗記す。        たる、しるしにやと
父常に男なら           こそ覚ゆれ。凡夫
ざるを怨む。長          のしわざとはおぼえぬ
ずるにした            殊なり云々
    がひ         
和漢の文         
學はもと         
より、万藝         
極めざる         
 なし         


源語の五十四帖全
寓言なれども、人
情を写し、風俗
をあらはすに至っ
て、斑馬の筆も
及ざるに似たり
熊沢安藤の鴻儒
外傳七輪を作て
賞ること甚し

其婦人の志、丈夫と異也
才あって文學に長ずる
ときは、かならず夫を軽しめ
人を侮る。小野小町清少
納言の類ひ是なり。極めて
終をよくせず、式部其才に
ほこらず、其行を慎み、若
きよりやもめにして、二夫に
見えず。賢なりと
     いふべし


小式部死して
後、其年兼て賜
ふべき、絹のまうけ
ありしを、院より
使をもて、母式部
がもとへ、おくり
給ふ。其絹に小
式部といへる、
籍の有
しを見
て、一首の
歌をよみ、
母の
  いたく
かなしみける
親の子の愛に

おける、いづ
れもといへ
ども、殊に世に
すぐれたる
才女の別れ、
いかばかりか
をし
  からん

万葉集巻第二 高円萩鎮魂 書展出品作品C15 色紙帖コレクション

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 たかまどのゝべの

秋はぎいたづらに

さきかちるらん

    みる人なし
       に



万葉集巻第二 231
霊龜元年歳次乙卯秋九月志貴親王薨時作歌一首并短歌
高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るらむ見る人なしに
右歌笠朝臣金村歌集出

高圓之野邊乃秋芽子徒開香将散見人無爾

たかまどののべのあきはぎいたづらにさきかちるらむみるひとなしに






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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第十九 李花落庭2 書展出品作品C16 色紙帖コレクション

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   わがそのゝ

    すもゝの花
       か


庭にちる

 はだれのいまだ残り

    たるかも



万葉集巻第十九 4140
天平勝寳二年三月一日之暮眺矚春苑桃李花作二首
我が園のすももの花か庭に散るはだれの未だ残りたるかも

吾園之李花可庭爾落波太禮能未遺在可母

わがそののすもものはなかにはにちるはだれのいまだのこりたるかも 






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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第三 志賀行幸随 書展出品作品C17 色紙帖コレクション

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  こゝにして

家やもいづくしら雲の

 たなびく山を


   こえてきに
     けり

万葉集巻第三 287
幸志賀時石上卿作歌一首
ここにして家やもいづく白雲のたなびく山を越えて来にけり


此間為而家八方何處白雲乃棚引山乎超而来二家里

ここにしていへやもいつくしらくものたなびくやまをこえてきにけり





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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第四 春雨若梅2 書展出品作品C18 色紙帖コレクション

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  はるの雨はいや

   しきふるに

梅の花いまだ

 さかなくいと

  わかみかも



万葉集巻第四 786
大伴宿禰家持報贈藤原朝臣久須麻呂歌三首
春の雨はいやしき降るに梅の花未だ咲かなくいと若みかも

春之雨者弥布落尓梅花未咲久伊等若美可聞

はるのあめはいやしきふるにうめのはないまたさかなくいとわかみかも 





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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第十九 春愁3 書展出品作品C19 色紙帖コレクション

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  はるのゝに霞

 たなびきうらか

なし  この


  ゆうかげに

   うぐひす

     なくも



万葉集巻第十九 4290
廿三日依興作歌二首
春の野に霞棚引きうら悲しこの夕影に鴬鳴くも

春野ニ霞多奈比伎宇良悲許能暮影ニ鶯奈久母

はるののにかすみたなびきうらかなしこのゆふかげにうぐひすなくも

古今和歌六帖は、「春の日に」





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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第三 憶良罷宴 書展出品作品C20 色紙帖コレクション

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    憶良らは

 今はまからむ子
     なく


らむそれその

 はゝも吾をまつ
     らむそ



万葉集巻第三 337
山上憶良臣罷宴歌一首
憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も我を待つらむそ

憶良等者今者将罷子将哭其彼母毛吾乎将待曽

おくららはいまはまからむこなくらむそれそのははもわをまつらむそ






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山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第六 過辛荷島 書展出品作品C21 色紙帖コレクション

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  しまがくり

    わが


こぎくれば

ともし  かも

 大和へのぼるまく

    まのゝ舩



万葉集巻第六 944
過辛荷嶋時山部宿祢赤人作歌一首并短歌
反歌三首
島隠り吾漕ぎくればともしかも倭へ上る真熊野の船

嶋隠吾榜来者乏毳倭邊上真熊野之船


しまがくりわがこぎくればともしかもやまとへのほるみくまののふね





落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

万葉集巻第八 黄葉浮行 書展出品作品C22 色紙帖コレクション

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あしびきの山の

  もみぢ葉こよひ
     もか

 浮びゆくらむ

  山川のせに



万葉集巻第八 1587
天平十年戊寅秋八月二十日
橘朝臣奈良麻呂結集宴十一首
あしひきの山の黄葉今夜もか浮かび行くらむ山川の瀬に

足引乃山之黄葉今夜毛加浮去良武山河之瀬爾

あしびきのやまのもみぢばこよひもかうかびいぬらむやまがはのせに





落款 留
山口県書道家筆

平成30年7月6日 貮/三冊

塵劫記 序

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                    ↑右端
夫算は伏儀隷首に命じてより周官に保氏を置是より
以来算数世に行なわれて國主遮民の高器に○伝へて
諸書にわたるといへども大○数字の一歩は此小冊より起る
故に新に刊する幸ひ旧本の誤を正して童蒙に与ふるのみ





増補頭書 新編塵劫記大全

塵劫記 継子立算

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       ↓上部と絵     ↓上部と絵    ↓上部と絵


継子立之圖

子三十人在内十五
人は先はらのこる十
五人はたうばらの
子なり。右のごとく
ならべて十にあたる       よみ
をのけ又二十に          はじめ
あたるをのけて又
二十九人までのけ
残る一人にあとを
ゆづりて可申といふ
時まゝ母各のごとく
たてけるなりさて
かぞへ候へは先ばら
の子十四人までのき
申候時今一度かぞへ
れば先ばらの子みなの        のち又これより  
き申候ゆへに一人残り        右によむべし

たるまゝ子いふやう
あまりたる一さうに
のき候まいまよりは
われよりかぞへ
られ候へといへばぜひ
なくして一人残りたる
先ばらの子より
かぞへ候へばとうばら
の子みなのきせん
ばらの子のこりて
あとをとるとなり

注1
1→10,20,30,11,22,3,15,27,9,24,7,23,8,26,⑭
⑭→1,18,2,25,19,17,21,29,6,28,16,5,13,4
残り⑭

注2
徒然草137段「花は盛りに、月は隈なきをのみ、見るものかは」
かの桟敷の前をこゝら行き交ふ人の、見知れるがあまたあるにて、知りぬ、世の人数もさのみは多からぬにこそ。この人皆失せなん後、我が身死ぬべきに定まりたりとも、ほどなく待ちつけぬべし。大きなる器に水を入れて、細き穴を明けたらんに、滴ること少しといふとも、怠る間なく洩りゆかば、やがて尽きぬべし。都の中に多き人、死なざる日はあるべからず。一日に一人二人のみならんや。鳥部野舟岡、さらぬ野山にも、送る数多かる日はあれど、送らぬ日はなし。されば、棺を鬻く者、作りてうち置くほどなし。若きにもよらず、強きにもよらず、思ひ懸けぬは死期なり。今日まで遁れ来にけるは、ありがたき不思議なり。暫しも世をのどかには思ひなんや。
【継子立】といふものを双六の石にて作りて、立て並べたるほどは、取られん事いづれの石とも知らねども、数へ当てて一つを取りぬれば、その外は遁れぬと見れど、またまた数ふれば、彼是間抜き行くほどに、いづれも遁れざるに似たり。



増補頭書 新編塵劫記大全

大伴家持 公任 筆者不明掛軸コレクション

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     中納言家持

はるのゝにあさる

  きゞすのつま

       ごひに

   おのがすみかを

    ひとにしれつゝ





万葉集巻第八 1446
大伴宿禰家持春雑歌一首
春野爾安佐留雉乃妻戀爾己我當乎人爾令知管

はるののにあさるきぎしのつまごひにおのがあたりをひとにしれつつ


拾遺集
 題しらず  家持
春ののにあさるきぎすの妻恋ひにおのかありかを人に知れつつ


古今和歌六帖
春の野にあさなくきじの妻恋ひにおのかありかを人に知られて



平成30年7月11日 壱點壱

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