小夜の中山
西行、心強くもどうきやうの入道をば追ひ捨てたりけれども、年頃あひなれし者なれば、さすがなごりは惜しかりけれど、ただ一人、さやのなかやま、事のままの明神の御前に侍りて
にゃくいしょくけんが いいせいぐが
(若以色見我 以音聲求我)
ぜにんぎやうじゃだう ふのうけんにょらい
(是人行邪道 不能見如来)
とらいはいし、さやの中山を越えてかくなむ。
年たけてまた越ゆべしと思ひきやあ命なりけり小夜の中山
※年たけて
987 第十 羇旅歌
小夜の中山
西行、心強くもどうきやうの入道をば追ひ捨てたりけれども、年頃あひなれし者なれば、さすがなごりは惜しかりけれど、ただ一人、さやのなかやま、事のままの明神の御前に侍りて
にゃくいしょくけんが いいせいぐが
(若以色見我 以音聲求我)
ぜにんぎやうじゃだう ふのうけんにょらい
(是人行邪道 不能見如来)
とらいはいし、さやの中山を越えてかくなむ。
年たけてまた越ゆべしと思ひきやあ命なりけり小夜の中山
※年たけて
987 第十 羇旅歌