よみ人しらず 大淀の 松は つらくもあら なくに うらみ てのみも かへる 波 かな
新古今和歌集巻第十五 戀歌五 題しらず よみ人知らず 大淀の松はつらくもあらなくにうらみてのみもかへる波かな よみ:おおよどのまつはつらくもあらなくにうらみてのみもかえるなみかな 有定隆雅 隠 意味:大淀で待っている松(私)は、貴方につらく対応をしていないのに、浦をちょっと見て、恨みのみ思って帰ろうとしている波のようですね。 備考:伊勢物語。大淀浦は、伊勢の歌枕で、斎宮が伊勢神宮の三節祭の前月に禊を行った。
伊勢物語 七十二段 むかし、男、伊勢の国なりける女、またえあはで、となりの国へい くとて、いみじう恨みければ、女、 大淀の松はつらくもあらなくに うらみてのみもかへる浪かな 三重県明和町の地図