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Channel: 新古今和歌集の部屋
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定家十体和歌色紙3枚の評価

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定家十体和歌色紙 有心体、面白体、幽玄体の評価

有心体 園基香筆

面白体 風早公長筆

幽玄体 徳大寺公全筆


1 はじめに
定家十体和歌は、藤原定家が、和歌の歌体を、「幽玄様」、「長高様」、「有心様」、「事可然様」、「麗様」、「見様」、「面白様」、「濃様」、「有一節様」、「拉鬼様」に分け、それぞれの例歌を挙げたとされる歌論。後鳥羽院御製が無い事から、後鳥羽院の勅により、定家が提出したと言う説、偽書説も有る。

今回、3枚の定家十体和歌色紙を購入したので、その評価を行う。

2 筆者没年及び経歴
3人の生没年及び経歴のうち、関係するものを以下に掲げる。

園中納言基香(1691-1745) 1717 権中納言 ★ 1724-1727 権大納言 ★
風早前宰相公長(1665-1723) 1711-1717 参議 ★
徳大寺右大将公全(1678-1719)1713-1719 右近衛大将 ★

3人の没年により、徳大寺公全が1719年薨去している事から、1719年以前の生存が確認出来る。

3人の経歴について、園基香が1717年から中納言に就任、風早公長が1717年に参議(宰相)を辞している事から1717年以降の書と推察される。基香は、1724年に大納言に就任しているが前述の通り、徳大寺公全が1719年の薨去している事から、それ以前の書となる。

つまり、享保二年(1717年)から享保四年(1719年)までに書かれたものとなる。

3 筆跡
筆跡を確認出来る物として、拙コレクションの定家十体和歌に、園基香筆が有る。

しかし、共通する「躰」、「の」に著しい差違があり、一致せずどちらかが、偽物となる。


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