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Channel: 新古今和歌集の部屋
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短歌集 初心 ’06

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はじめに

初めてネットワークに参加したのは、HPだった。マンションの管理組合が定めたブロバイダーと契約して光通信を始めた。

既にネットワークに参加していた叔父が、ウェッブリブログと言うのを勧めたので、2006年10月28日に参加してみる事にしたのが、ブログ名 花鳥風月だった。俳句のブログ友達も5人ほど出来たが、それぞれの方も止めて行った。当時はガラケーで写真を撮っていたので、画像が粗く小さい。それでもあちらこちらを撮って歩いている。

2023年1月に閉鎖されると言う事で、急遽引っ越しをしている。1日分を掲載していたが、読む読者も疲れるだろうと以下をまとめて短歌集「初心」と名付ける。

 

 チベットマンダラ  2006年10月30日

○△□そして○佛のおはします宇宙と原子圖

※「まるさんかくしかくそしてまる」とお読みください

マンダラ展を見に行った際、マンダラのすべては仏の世界の象徴を表しているとのことから、短歌も記号で表せないかと
すでに投稿短歌の中には、顔文字が使われているのを見たことがあります。そこに新しさを感じたのですが、そこまでまだ踏み込めていない。

 

 女性の気持ちになって  2006年10月29日
もう少し
 お金があって細ければ
 JJ戻しコンビニを出る

 

 泥酔 2006年10月31日
ゴミ箱のよこで眠る幸せ
   おお、李白の月よ
  吾を照らせよ

 

 札幌ビール園にて  2006年11月01日
仏の戒めに反し北の国でジンギスカン喰らう
美味なり

札幌でジンギスカンを食べたが、あまりにおいしかったのでこれは何かの罪かと。

短歌研究11月号掲載歌

 

 言葉    2006年11月03日
言葉はナイフ!
人をキズつけながら私に返って
突き刺さる

 

 罪の色   2006年11月05日
緑の野原に

血の跡点々

曼珠沙華の我が罪の色

 

 渇望    2006年11月08日
求めても得られぬもの
     いつもおのれの中の
     欲が邪魔をするから


何かを求めると、、『もっと』という欲望がわき起こり、自分の中で葛藤が始まり、そして挫折してしまう。
おろかなのは、わかってはいるのだが。

 

 失恋   2006年11月11日
もう逢えぬものと
   悲しき雨の中
降るにまかせて涙かくさむ

 

 飛び込み自殺  2006年11月19日
今日も又独り
  飛び込み死んだ
  十万人の怨嗟の中で

 

一人の人が悩み苦しんで、電車に飛び込んだ。
そのため電車は大幅に遅れ、ぎゅうぎゅう詰めの中で、みんな怒りの表情をしている。
一人の人が死ぬ。そんなことは日常化し誰も気に留めないが、自分に降りかかる不幸としてそれを振り払うことに精一杯なのかもしれない。

 

 ダリ 焼いたベーコンのある自画像を   2006年11月23日
柔らかな面皮にも
 腐りかけた私にも
 ピン支えは必要


ダリ回顧展にて、「焼いたベーコンのある自画像」にあるピンと松葉杖の支えがあってかろうじてダリ自身が形成されていて、年老いて半分腐りかけて来た自分にも何かが必要かと。
しかしその何かが分からなくなってきている。

 

 ダリ回顧展  2006年11月24日
偏執狂的批判的なオトコの恐怖の夢を
群遊する

 

とにかく人の多い展覧会で、人の後ろから見て回っていた。それほど日本人はダリが好きなんだろう。

 

 浜離宮で抹茶を  2006年12月02日
御狩する狩場の浜の安らぎに
 一服(ひとふく)含み冬は来にけり

芝の浜離宮で抹茶を一服いただいた。水鳥が羽を休め、心は緩やかに落ち着くことができたが、冬枯れの離宮に、汐留のビルが異様に感じたが、これも時代なのでしょう。

 

 円空仏    2006年12月03日
一本の鑿(のみ)で聖なるものを掘り出す力
只々合掌ス

 

上野の東京国立博物館に円空の掘った仏像を見てきましたが、かろうじて仏の形をなしているすばらしさに感動しました。
よく仏師は、木の中にある仏を堀り出すだけと言われますが、木を前にして、彼の心の中にイメージができあがっているのでしょう。
最小限の鑿しか入れないのですから。

 

 梅雨    2006年12月22日
紫陽花の
色の変わりを眺めては
梅雨の明くのをしばし待たなむ

 

※今年の推敲中の歌を、歳を超すのもなんなので

いろいろと持病について療法を試しているのですが、なかなか健康診断の数値が良くならない。リトマス試験紙のようにさっと色が変わり健康になりたいものです。

 

 甲斐がない 2006年12月27日
最果ても
楽しみなくば北国の
かいもなしやと思うことぞと

 

北海道での営業に苦戦している同僚に
甲斐と貝、無しと梨の掛詞


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