うぐひすを魂にねむるか嬌柳(虚栗 柳:春)
ほとゝぎす正月は梅の花咲けり(虚栗 時鳥:夏)
はる立や新年ふるき米五升(真跡 立春:春)
冬牡丹千鳥よ雪のほとゝぎす(野ざらし紀行 冬牡丹:冬)
鰒釣らん李陵七里の浪の雪(桜下文集 鰒:冬)
雪と雪今宵師走の名月歟(笈日記 雪、師走:冬)
元日やおもへばさびし秋の暮(真跡 元日:春)
時鳥鰹を染にけりけらし(真跡 時鳥、鰹:夏)
雪の中は昼顔かれぬ日影哉(真跡 昼顔:夏)
春なれや名もなき山の薄霞(野ざらし紀行 霞:春)
初春先酒に梅売にほひかな(真跡 初春、梅:春)
水とりや氷の僧の沓の音(野ざらし紀行 水取:春)
辛崎の松は花より朧にて(野ざらし紀行 朧:春)
梅こひて卯花拝むなみだ哉(野ざらし紀行 卯の花:夏)
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