御法 法華供養
源氏物語が難しいのは、登場人物の呼称が次々と変わり、又帖によって同じ呼称でも人物が変わる事で、混乱が生じる為でもある。
先帝の皇子、藤壺中宮の兄、兵部卿の娘である紫の上の呼称は、本文中には出てこず、紫のひともとゆゑに武蔵野の草はみながらあはれとぞみる(古今集)とに由来して、後世の者が名付けた名称である。紫の上の呼称を新体系で調べてみる。
若紫 若草、若君、初草、君
末摘花 紫のゆかり、紫の君、姫君
紅葉賀 姫君、若君
花宴 若草、姫君、女君
葵 千尋
葵 姫君、二条の君、対の姫君、女君
賢木 西の対の姫君、対の姫君、女君、姫君
須磨 姫君、女君、西の対、君、二条院の君、二条院の姫君
明石 二条院、女君、二条の君
澪標 女君
蓬生 二条の上、対の上、御むすめ
絵合 女君
松風 女君
薄雲 対、女君、上、君
朝顔 雪遊 昌盈画絹絵掛軸
朝顔 対の上、二条院、女君、君
少女 上、対の上、上の御方
玉鬘 対の上、女君、殿の上
初音 上
胡蝶 春の上、上
蛍 女君、上
常夏 春の上
野分
野分 女君、南の上、女
行幸 南の上、上
藤袴 殿の上
真木柱 大殿の北の方、春の上
梅枝 上、対の上
藤裏葉 対の上、北の方、上
若菜上 対の上、北政所、紫、対、女君、御方
若菜下 女楽(宮内庁書陵部はがき)
若菜下 対の上、対の方、対、上、御方、上の御方、女君、君、二条の院の上
柏木 二条の上
夕霧 南のおとど
御法 女君、上、ばば
幻 ばば、君、人
匂宮 対上、紫
竹河 紫