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Channel: 新古今和歌集の部屋
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美濃の家づと 一の巻 春歌上9

百首歌奉りし時           式子内親王 今さくらさきぬと見えてうすぐもり春に霞めるよのけしき哉 初句いうならず。今といへるは、心をいれてよみ玉へる詞とは聞ゆれ ど、さしもあらず。此ことばなくても有べきさまなればなり。或抄 に、今といふにて、いつか/\と待たる心ありといへれど、其意は えうなき歌なり。二の句は、世のけしきのさやうに見ゆる なり。四の句は、春のけしきにかすめるをいふ。されど此に...

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冬歌 庵ならべむ 西行

 さひしさにたへたる 人のまたもあれな   庵りならへん    ふゆの山さと       西行 題しらず  西行法師 寂しさに堪へたる人のまたもあれな庵ならべむ冬の山里   大阪府河南町弘川寺の門前

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羇旅歌 小夜の中山

  西行上人東国行脚の詠  年たけて又越ゆべしとおもひきや   いのちなりけりさやのなか山       日本芸術院会員 川田順 謹書 新古今和歌集巻第十羇旅歌  東の方に罷りけるによみ侍りける          西行法師 年たけてまた越ゆべしと思ひきやいのちなりけりさ夜のなか山

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十訓抄 昇進の恨み

十訓抄第九 可停懇望事九ノ八...

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源重之 俊成三十六歌仙 伝柳原資廉筆墨流し色紙コレクション

 右  源重之 かせをいたみ   岩うつなみの     をのれのみ  くたけて物を   おもふころ哉 詞花集 巻第七 恋歌上 風をいたみ岩打つ波の己のみ砕けて物を思ふころかな 三十六人撰 俊成三十六人歌合 百人一首 柳原資廉 正保元年(1644年)-正徳2年(1712年)権大納言。 柳原資行男。浅野長矩殿中刃傷事件の時の勅使。 平成28年4月15日 壱

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十訓抄 定家の勅勘

十訓抄第十 可庶幾才藝事十ノ三十六 後鳥羽院の御時、定家卿殿上人にておはしける時、いかなることにか、勅勘によりて、入りこもられたりけるが、あからさまに思ひけるに、年も空しく暮れにければ、父俊成三位、このこと歎きて、かくよみて、職事につけたり。 あしたづの雲居に迷ふ年暮れて霞をさへやへだてはつべき 職事、この歌を奉聞せられければ、ことに御感ありて、定長の朝臣に仰せて、御返歌あり。...

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雜歌下 切出歌 西行

ねがはくは  花のしたにて     春死なむ  そのきさらきの   もちつきのころ 新古今和歌集巻第十八 雑歌下 だいしらず     西行法師 ねがはくは花のもとにて春死なむそ如月の望月のころ   読み:ねがはくははなのもとにてはるしなむそのきさらぎのもちづきのころ 意味:願いが叶うなら桜が咲く木の下の春に死にたいものだ。その2月の満月の頃、調度釈迦が涅槃に入った日に。...

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賀歌 清正 俊成三十六歌仙筆者不明色紙コレクション

 左 藤原清正 子日しにしめつる   野邊のひめこ松 かけを ひかてや   また  千世    まし   の 新古今和歌集 巻第七賀歌  子の日をよめる  藤原清正 子の日してしめつる野辺の姫小松ひかでや千代のかげを待たまし 三十六人撰 子の日しに占めつる野辺の姫小松引かでや千代の陰をまたまし 俊成三十六人歌歌合 左   清正 子日しに占めつる野辺の姫子松引かでや千代の陰を待たまし 和漢朗詠集...

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十訓抄 蛍のおもひ

十訓抄第十 可庶幾才藝事十ノ四十 後撰集にいはく桂のみこの、螢とらへてといひければ、童の衫の袖につつみて、 つつめどもかくれぬものは夏虫の身よりあまれる思ひなりけり...

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忠岑 俊成三十六歌仙 筆者不明色紙コレクション

 右  壬生忠岑 夢よりもはかなき ものは夏の夜の  わかれ あかつき   成けり かたの 後撰集 巻第四夏歌  題しらす 忠峯 夢よりもはかなき物は夏の夜の暁かたの別なりけり 忠岑集 常よりもはかなきものは夏の夜の暁方の別れなりけり 俊成三十六人歌合 右  忠峯 夢よりもはかなきものは夏の夜のあかつきかたのわかれなりけり 絹 平成28年4月15日 壱點伍

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十訓抄 下賤の勅撰集歌

十訓抄第十 可庶幾才藝事十ノ五十...

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十訓抄 頼朝の文武

十訓抄第十 可庶幾才藝事 十ノ五十五 鎌倉右大將、父子ともに、代々撰集に入り給ひけるこそ、ことにやさしけれ。なかにも右大將、都へ上り給ひけるに、吉水大僧正なにごとも、おもふばかりはえこそなど、聞こえられたりける返事に、陸奧のいはでしのぶはえぞしらぬ書きつくしてよ壺の石ぶみとよまれたる、おもしろく、たくみにこそ聞ゆれ。...

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千載集 西行 献花桜

  わが後の世を人とふらはは 佛には桜の    花をたてまつれ 千載集 雜歌中 花のうたあまたよみ侍りける時         円位法師 ほとけにはさくらの花をたてまつれわかのちのよを人とぶらはば 河南町弘川寺

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弘川寺西行庵跡

西行庵趾 麓まで唐紅に見ゆるかな   さかりしぐるる葛城の峰 訪ね来つる宿は木の葉に埋もれて   煙を立つる弘川の里            西行 未詳 弘川寺庭園 弘川寺公園内

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百人一首鈔 道晃親王御作

坂上是則 大内記従五下加賀介御書所読 田村丸ー廣野ー富常ー好蔭ー是則ー望城 好撰○し五人ミ門 富常 異本 富道 好蔭 異本 ○蔭 ○○不○ 傳云延喜八年正月大和少掾○○○○同八月廿八日 権大掾○○同十二三月少監物同十五二月権中監物 同十七正月少内記同廿一正月権大内記延長二正七従 五位下○○同月加賀介卒年不詳 朝ぼらけ有明の月と見るまでに~ 詞書やまとのくにゝまかれりけるときに雪のふりけるを...

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美濃の家づと 春歌上10

五十首歌奉りし時 尋ね来て花にくらせる木の間よりまつとしもなき山のはの月 二の句、花を見てくらせるにはあらず。尋ねきて、いまだみず して、暮ぬるよしなり。花にとへるは、花をたづねての意也。 まつとしもなきといへるにて、花は、まて共いまだみえぬ心をあ らはせり。もし既に見たるにしては、尋ね来てといへるも詮なく、 四の句のかけ合も力なし。新拾遺集俊成卿の歌にも、√山桜...

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布引の滝 順徳院

  順徳院御詠 たち縫はぬ  紅葉の衣   そめ出でゝ 何山姫の   ぬの引の瀧 建保名所百首 順徳院 裁ち縫はぬ紅葉のころも染め果ててなに山ひめのぬの引のたき   神戸市布引滝

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布引の滝 砂子の山 九条兼実

     九条内大臣兼実 あしのやの   砂子の山の    みなかみを   のぼりて見れば    布びきのたき 夫木抄 九条内大臣 芦の屋の砂子の山の水上を登りて見れば布引の滝 読み:あしのやのいさごのやまのみなかみをのぼりてみればぬのびきのたき 伊勢物語 八十七段...

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春歌下 花散る頃の吉野

     源具親  時しも    あれ たのむの雁の   わか    れさへ    花散るころ   のみ吉野      の里 読み:ときしもあれたのむのかりのわかれさへはなちるころのみよしののさと 時しもあれたのむの雁のわかれさへ花散るころのみ吉野の里

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春歌下 吉野川の山吹

百首歌奉りし時     藤原家隆朝臣   吉野川  岸の  やまぶき 咲きにけり   嶺のさく    らは散りは     てぬらむ   本歌:吉野川岸の山吹吹く風に底の影さへうつろひにけり(古今集春歌下 紀貫之) 吉野川うたたね橋

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