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Channel: 新古今和歌集の部屋
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十訓抄 ほめてはならない

十訓抄第一 可施人惠事一ノ五十七 われ、その能ありと思へども、人々にゆるされ、世に所置かるるほどの身ならずして、人のしわざも、ほめむとせむことをも、いささか用意すべきものなり。 三河守知房所詠の歌を、伊家辨、感歎して 優によみ給へり といひけるを、知房、腹立して...

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謡曲 野宮

野   宮                  三番目物・本鬘物 金春禅竹作...

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美濃の家づと 一の巻 春歌上5

百首ノ歌奉りし時            家隆朝臣 梅がかにむかしをとへば春の月こたへぬ影ぞ袖にうつれる いとめでたし。伊勢物語業平朝臣の√月やあらぬ云々 の歌の段ををもて、かの朝臣の心にてよめる歌なり。影ぞの ぞもじ力あり。すべてかやうのぞには心をつけて見べき也。月 影の袖にうつるといふに、いよ/\昔を恋て、なく涙のかゝる意を こめたり。月のこたへぬといひて、梅がかのこたへぬことも...

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十訓抄 俊成卿女連歌

十訓抄第三 可侮人倫事 三ノ八 近ごろ、最勝光院に梅盛りなる春、ゆゑづきたる女房一人、釣殿の邊にたゝづみて、花を見るほどに、男法師などうちむれて入り來ければ、こちなしとや思ひけむ、歸り出でけるを、着たる薄衣の、ことのほかに黄ばみ、すすけたるを笑ひて、 花を見捨てゝ歸る猿丸 と連歌をしかけたりければ、とりあへず、 星まぼる犬の吠えるに驚きて と付けたりけり。人々恥ぢて、逃げにけり。...

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古今集・新古今集評釈

古今集・新古今集評釈  ー語釈・文法・鑑賞 著者:松尾聡(古今)、吉岡曠(新古今) 発行:清水書院 初版:昭和56年6月30日 古今集 約160首(引用を含めると180首)を抄出し注釈・鑑賞を試みたもの。抄出に当たっては、高校の教科書などに採用されているもの。 底本は、体系(伝二条家相筆本)。 歌番号は、国歌大観。 新古今集 当代歌人の108首を抄出した。...

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俳句 吉野奥千本

吉野 十萬四方     我と櫻 吉野山奥千本にて

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十訓抄 朋友

十訓抄第五 可撰朋友事 五ノ三 後三条院、東宮にておはしましける時、学士實政朝臣、任国に赴きけるに、餞別の名殘、惜しませ給ひて 州民縦作甘棠詠 州民、縦ひ甘棠の詠を作すとも 莫忘多年風月遊 忘るゝこと莫れ、多年風月の遊 この意は、毛詩にいはく 孔子曰、甘棠莫伐、召伯之所宿也 孔子曰く、甘棠伐ること莫れ、召伯の宿りし所なり といへることなり。 また、御歌...

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美濃の家づと 一の巻 春歌上6

土御門ノ内大臣ノ家にて梅香留袖                藤原有家朝臣 散ぬればにほひばかりをうめの花ありとや袖に春風ぞふく めでたし。詞めでたし。二の句のをもじ、なる物をといふ 意なり。散ぬればとは、手折て持たる梅花の散しをいふ。さ やうに見ざれば、袖にといふことよせなし。心をつくべし。手折持 ちたることは、詞に見えねども、本歌に√をりつれば袖こそとあるに...

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十訓抄 忠義の出家

十訓抄第六 可存忠直事  六ノ九 橘良利は寛平法皇の世を遁れさせ給ふ時、同じく家を出でて、寛蓮大とて修行の御供に候ひける。...

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十訓抄 優雅な女性

十訓抄第七 可専思慮事 七ノ十五鳥羽院の御時、雨いと降りける夜、若殿上人あまた集まりて、古きためしの品定めもやありけむ、 たれか優に文書く女、知りたり と、いひあらそひ出でて 今夜、こときらむ。文やりて、返事、かたみに見て、劣り優り定めむ などいふほどに、子一つばかりにもなりぬ。人々、宿直所へ硯、紙召しにつかはすとて、随身どもを走らかせ給ひけり。...

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美濃の家づと 一の巻 春歌上7

百首ノ歌奉りし時 帰るかりいまはのこゝろありあけに月と花との名こそをしけれ 詞めでたし。此月花に、鳫の心をとゞめず、みすてゝ ゆかむは、鳫にめでられぬならば、あたら月花の名をれ ぞと、月花のために、名ををしみたるなり。今はといへる も、心といへるも、下句に正しくあたらず、心有明といへるも、しひ たるいひかけなり。又三の句のにもじも、たゞよはしくきこゆ。...

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十訓抄 好人

十訓抄第七 可専思慮事 七ノ三十三大宰大弐高遠の、物へおはしける道に、女房車をやりて過ぎける牛飼童部、のろひごとをしけるを聞きて、かの車をとどめて、尋ね聞きければ、ある殿上人の車を女房たちの借りて、物詣でせられけるが、約束のほど過ぎて、道の遠くなるを、腹立つなりけり。 大弐いはれるけるは、 女房に車貸すほどの人なれば、主はよもさやうの情けなきことは思はれじ、おのれが不當にこそ...

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春歌下 幾年の春

新古今和歌集 巻第二 春歌下 千五百番歌合に春の歌     皇太后宮大夫俊成   いくとせ の春に  心をつ くし來ぬ あはれと思へ  みよし野の花

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十訓抄 堪忍序

十訓抄第八 可堪忍諸事事...

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恋歌一 吉野の滝

新古今和歌集巻第十一 戀歌一  題しらず     よみ人知らず 音にの   みありと       聞きこ   しみ吉野      の  瀧は今日   こそ袖に落ちけれ

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美濃の家づと 一の巻 春歌上8

千五百番歌合に            藤原雅経 白雲のたえまになびく青柳のかつらぎ山に春風ぞふく めでたし。上句詞めでたし。青柳は、葛城の枕詞なる を、やがて其山に生立る柳に用ひたり。さて柳は、風のふく によりてなびくなるを、たしかにさはいで、なびく青柳の とまづいひて、春風ぞ吹ととぢめたるは、柳のなびくによりて、 春風の吹が見ゆるさまにて、ゆるやかなる物也。或人、柳は...

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十訓抄 われもしか

十訓抄第八 可堪忍諸事事  八ノ七 大和に男ありけり。本の妻と壁を隔てて、めづらしき女を迎へて、月ごろ經れども、この妻、ねためる氣色もなくて過ぎけり。秋の夜の、つく/\と長きに、鹿の音の、枕におとづるゝを、本の妻に、聞き給ふやと問ひければ、よめる。 われもしかなきてぞ人に戀ひられしいまこそよそに聲をのみ聞け 男、かぎりなくめでて、今の妻を送り、本の妻と住みけり。 ※われもしか巻第十五 恋歌五...

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十訓抄 筒井筒

十訓抄第八 可堪忍諸事事八ノ八 業平中將の、高安に通ひけるころ、いささかつらげなる氣色もなくて、男の心のごとくに出だしたてゝやりけるが、なほ行く末やおぼつかなかりけむ、夜ふくるまで待ちゐて、箏をかきならして たつた山夜半にや君がひとり行くらむ とながめける。優にやさしきためしなり。男前栽の中にかくれて、このことをうかがひつゝ、外心失せにけりとなむ。女人をば佛も、内心如夜叉...

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建礼門院右京大夫集 平家都落

寿永【1182~4年】元暦【1184~5年】などの頃の世の中の騒動は、夢だとも幻とも、とても悲しい事だとも何とも、すべてすべて言葉に言い表すこともできませんでしたから、周りの様々な事がどうであったとか判別もできず、いっその事思い出すまいと今でも思っております。...

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花の咎

 とふ人の 絶えたる山も 花の   とが   本歌 花見んと群れつつ人の来るのみぞあたら桜の咎にはありける 河南町弘川寺にて

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