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八雲御抄 正義部 六義事 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 六義事 一、風といふは、そへ哥也。物をものにそへ、よめる也。其 事をいはで、其心をさとらすといへり。 難波津にさくやこの花冬ごもり 今は春べとさくやこのはな これは、仁德天皇の位をゆづりをえずして、難 波宮におはしますを、王仁がそへ、よめるなり。早可 有践祚といへる心なり。 二、賦は、かぞへ哥也。物にもたとへずして、いへり。 さく花におもひつくみのあぢきなく...
View Article新古今和歌集新釋 蔵書
釋 新 著 集 美 刊 歌 重 房 和 田 書 今 位 要 古 本 新 新古今和歌集新釋 著者:本位田重美 初版:昭和廿九年七月卅日 発行:要書房 凡例(抜粋)一 本書は高等学校程度の学習書として新古今和歌集より仮名序の全文、並びに作品二百三十首を抄出し、その注解を試みたものである。...
View Article唐詩選画本 伊洲歌 其二 無名氏 蔵書
くはうわうじをだきして、しじやうになかしむることなかれ。 なくときしやうがゆめをおとろかして、りやうせいにいたることをゑず。 鴬をおこして、には木のうへでなかずる。なくときゝて、こへてめをさませば、 おつとのいるりやうせい行夢でも見て、心をなぐさめよふと思ふに、行つかぬうち夢がさめると也 其二 打起黄鴬 児莫 教枝上 啼々時 驚妾夢 不得到遼西 伊州歌 其二...
View Article八雲御抄 正義部 序代 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 序代 昔は、可然哥合などには、多く假名序代にて、真 名はすこし也。たゞやうもなく、ふみなどの樣にかくなり。 それが、さすがに又和語をぐしたるなり。貫之大井序代 などにても、見るべし。昔より、いたく秀逸の事みえ ず。集序も同事也。古今序は哥の眼なれば、不及子細。 後拾遺、千載などの序はさる程なり。新古今の序は、首 尾かきあひて、詞つゞき尤神妙に有がたき程也。たゞ...
View Article歌論 無名抄 頼実数寄
頼實ガスキノ事 左衛門尉蔵人頼實はいみじきすき物なり。和哥 に心ざしふかくて五年が命をたてまつらん。 秀哥よませ給へとすみよしにいのり申けり。 そのゝち年へておもきやまひをうけたり けるとき命いくべきいのりどもしける時家 にありける女にすみよしの明神つき給て かねていのり申事をばわすれたりか。 この葉ちるやどはきゝわくことぞなき しぐれするよもしぐれせぬよも...
View Article唐詩選画本 哥舒歌 西鄙人 蔵書
か じよか せひひ じん 哥舒歌 西鄙人 北斗七星高哥舒夜 帶刀至今窺牧馬不敢 過臨洮 ほくとひつせいたかし。かじよよるかたなをおふ。いまにいたる までむまにまくさこふをうかふに、あヘてりんてうによぎらず。 かじよかんといふもの、西の方のゑびすちにて、むかしもからせし人なり。 ◯上ゑびすをめぐみ、あわれみたるゆへ、いまにいたるまで其こうをうたに...
View Article八雲御集 正義部 短歌 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 或稱長哥。両説子細多之。又俊成古言抄に巨細いへり。 短哥 何に有謂。只所詮長哥短哥皆なが哥の名なり。 初四句は、たゞの哥の樣にて、七文字にてはつる所を 五文字にて、それよりも後は七文字五文字をいくらも心 にまかせて作也。はつる所は、又七〃にてはつ。たゞ首 尾は哥にて、中に七五句が多有なり。長短は、たゞ...
View Article唐詩選画本 答人 太上隠者 蔵書
答人 太上隠者 偶來松樹下高枕石 頭眠山中無暦日 寒盡不知年 たま/\しやうじゆのもとにきたりて、まくらを たかふしてせきとうにねむる。さんちうれきじつ なし。かんつくれどもとしをしらず。 世をのがれすむ◯みゝづからおじやういんじやとしようす。此詩よをのがれていくとしをかふると か又はとしをいくつになるとかと、とはれたる人にことふる詩ならん。詩はふとまつのも●きたり...
View Article八雲御抄 正義部 反歌、諸歌 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 反歌 常卅一字かへし哥といふ 是短哥之哥也。雖不限一首、或両首も可詠之。万葉は一首 二首或三首也。然而常者一首也。短哥意趣也。非他事。詞 は替も多心は其末也。 諸哥 一、挽哥 俊頼抄、悲哥云々。古挽哥大略歟。何も非悲も有歟。 以恋為本之故、春相聞、夏相聞、秋冬同之。一、相聞 是皆春夏恋なり。以是可知也。...
View Article唐詩選画本 五言絶句 巻五 目次
唐詩選畫本 五言絶句 巻五 目次 思君恩 令狐楚 登柳州蛾山 柳宗元 秋風引 劉禹錫 鞏路感懷 呂温 古別離 孟郊 尋隠者不遇 賈島 宮中題 文宗皇帝 勧酒 于武陵 秋日湖上 薛瑩 題慈恩塔 荊叔 伊州歌 其一 無名氏 伊州歌 其二 無名氏 哥舒歌 西鄙人 答人 太上隠者
View Article八雲御抄 正義部 旋頭歌
八雲抄巻第一 正義部 旋頭哥 三十一字に今一句をそへたる也。普通哥は五句、是は六句 也。初五七五はなべての哥の樣にて、其後七字句或五 字句をそへたるもあり。又、五七〃上句、五七〃下句なる も有。さて七〃は、なべての哥にかはる事なし。 うちわたすをちかた人にものまうすわれその そこにしろくさけるはなにのはなぞも 是は、はてに七字を添と俊頼口傳にいへり。万人丸...
View Article唐詩選画本 酒泉太守席上醉後作 岑参 蔵書
しゆせんのたいしゆのせきじようすいごにさくす しんしん 酒泉太守席上醉後作 岑参 しゆせんのたいしゆよくけんぶす、かうどうちしゆしてよるうつつゝを 酒 泉 太 守 能 劔 舞 髙 堂 置 酒 夜 撃 鼓 こかいつきよくたつひとのはらわたを、ざかくあいみてなみだごとくあめの 胡 笳 一 曲 断 人 腸 坐 客 相 看 涙 如 雨...
View Article八雲御抄 正義部 混本歌、回文歌、無心所着 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 混本哥 三十一字内一句なき也。又、有五句字不足。是一躰にて はあれど、普通の事にあらず。よみたる事もすくなし。 朝がほの夕かげまたずちりやすき花のよぞかし 是は、すゑの七文字よまざる也。 岩の上にねざす松が枝とのみこそ思ふ心有物を 是は、中の七字十二字ありて末の七文字のなき也。 句は、あまりて文たらずともいひてん。小町哥かやう...
View Article唐詩選画本 送劉判官赴磧西 岑参 蔵書
をくるりうはんぐはんがおもむくをせきせいに しん/\ 送劉判官赴磧西 岑参 くはさんごぐはつこうじんまれなり。見るきみがむまさりてとき事ごとしとりの。 火 山 五 月 行 人 少 看 君 馬 去 疾 如 鳥 と しのこうゑいたいはくのにしかくせい。ひとたびうごくこてんのあかつき。 都 使 行 營 太 白 西 角 聲 一 動 胡 天 暁...
View Article八雲御抄 正義部 誹諧歌 蔵書
誹諧哥 是はいかなるをいふにかあらん。まさしき樣しる人なし。 公任卿なども不知之。而通俊なにと心えたるにか有 けん、入於後拾遺。經信卿云、入誹諧哥にてこと事の わろさも被知云々。誠如公任經信不知ほどのことなれ ば、末代人非可定。又千載集にもあり。大かたはさよ めるべきやらんなどは、推せられ共、其樣知事な し。後拾遺、千載集に入たる哥は、物狂の事なれば、...
View Article唐詩選画本 山房春事 岑参 蔵書
さんぼうのしゆんじ しんじん 山房春事 岑参 りやうゑんじつぼらんひのあ、きよくもくしやうじやうたりりやうさんかていじゆは 梁 園 日 暮 亂 飛 鴉 極 目 蕭 條 三 両 家 庭 樹 ずしらひとさりつきることを、しゆんらいかへつてひらくきうじのはな 不 知 人 去 盡 春 来 還 發 舊 時...
View Article八雲御抄 折句、折句沓冠、沓冠 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 折句 毎句上、物名を一文字づゝをきたるなり。 から衣きつゝなれにしつましあれば はる/"\きぬる旅をしぞおもふ をぐら山みねたちならしなくしかの へにけん秌をしる人ぞなき 是はかきつばた、をみなへし也。か樣の哥数を不知。 折句沓冠 是は毎句上下に文字を入たるなり。 あふさかもはては往來の関もゐず たづねてとひこきなばかへさじ...
View Article唐詩選画本 寄孫山人 儲光義 蔵書
よるそんさんじんに しよくはうぎ寄孫山人 儲光義 しんりんじげつこしうかへる。みづはみちせいこうにはなはみつやまに。 新 林 二 月 孤 舟 還 水 満 清 江 花 滿 山 しやもんすこゑんのいんくんし。じつ〃らいおうしてじうすかとにんげんに。 借 問 故 園 隠 君 子 時 〃 来 往 住 人 間...
View Article八雲御抄 正義部 物名 蔵書
八雲抄巻第一 正義部 物名 是は、かくし歌也。物の名をかくしてよむ哥也。 くきも葉もみなみどりなるふかぜりは あらふねのみやしろくみゆらん 藤六が、多詠が中に是は、尤得躰。あら舟の御社と かくせり。此外は五文字上下は、むげにやすし。六字 七字もすこしやすくも聞えず。是は、九字のよくかく れたるなり。三四字をかくして、よくよみたるは多 けれども、あまたの字は、すぐなる事かたし。登蓮が...
View Article唐詩選画本 贈花卿 杜甫 蔵書
をくるくはけいに と ほ 贈 花 卿 杜 甫 きんじやうしくはんひゞにふん/°\。なかばはいりえふうになかばはいるくもに。 錦 城 絲 管 日 紛 〃 半 入 江 風 半 入 雲 このきよくたゞべしてんじやうにある。にんげんよくゑんいくたびかきく事を 此 曲 秪 應 天 上 有 人 間 能 得 幾 囘 聞...
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