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Channel: 新古今和歌集の部屋
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読癖入清濁付伊勢物語 十四段、十五段 陸奥 蔵書

十四段 姉歯の松     十四むかし、男、みちの国に、すゞろに行いたりにけり。そこなる女、京の 人はめづらかにやおぼへけん、せちに思へる心なんありける。さてかの女万葉  中/\にこひにしなずばくわこにぞ成べかりける玉のをばかり うたさへぞひなびたりける。さすがにあはれとやおもひけん、いきてねに けり。夜ふかく出にければ女   よもあけばきつにはめなでくだかけのまだ鳴てせなをやりつる...

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田兒之浦從 百人一首切臨抄

百人一首切臨抄 田子の浦に打出てみれは白妙の富士のたかねに雪は降りつゝ 一 紹巴抄曰、万葉第三ニ山ノ部ノ宿袮望不尽山哥一首并短歌 天地の 分かれ時に かみさひて 髙尊 駿河なる 富士のたかねを あまの原 振放見れば 渡日の 影もかくろひ てる月の 光も見へす 白雲も い去はゞかり 時しくぞ 雪はふり家留 語告 言継ゆかん 富士のたかねは 反哥           万葉両点...

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読癖入清濁付伊勢物語 十六段天羽衣、十七段年に稀 蔵書

斎宮歴史博物館蔵 伊勢物語絵巻       十六むかし、きの有つねといふ人有けり。みよのみかどにつかふまつりて、       のち     とき時にあひけれど、後は世かはり、時うつりにければ、よのつねの人のごとくも あらず、人がらは心うつくしう、あてはるなる事をこのみて、こと人にも にず。まづしくへても、なをむかしよかりし時の心ながら、よのつね...

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絵入源氏物語 紅葉賀 試楽 蔵書

  源氏十七才の十月より明年の十月まて有朱雀院のきやうがうは神無月の十日あまりな り。よのつねならず、おもしろかるべきたひのことなり                        御門ければ、御かた/\物見給はぬことをくちおしがり給。う へもふぢつぼの、みたまはざらんをあかずおぼさる  しがくれば、試楽を御ぜんにてをさせ給ふ。げんじの 中将はせいがいはをぞまひ給ける。かたてには大とのゝ...

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八雲御抄 作法部 勅題、儒者、可然臣 蔵書

八雲抄巻第二作法部 一 勅題 一 儒者 一可然臣 此外其道堪能人如定家など、時々密儀には出。是又在時 儀。雖為哥人如家隆、雅經、者非其仁。定家、有家などは有 何事。 天德哥合 勅題 永承四年 国成 承暦四 実政 長治 永長、堀川院百首 郁芳門院根合等、惣其此大略匡房也。    三月盡日    六月九日     十一月九日 杜月天德 春夏恋題 寛和 四季祝恋 永承 紅葉等景物 祝恋    四月廿八日...

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読癖入清濁付伊勢物語 十八段〜二十段 生心 蔵書

章段不明             十八むかし、なま心ある女有けり。男ちかう有けり。女うたよむ人な        きく         をりれば、心みんとて、菊の花のうつろへるを折て、男のもとへやる                  えた  くれなゐににほふはいづら白ぎくの枝もとをゝにふるかともみゆ おとこ、しらずよみによみける ※いづら白ぎくの→いづら白ゆきの(天福本)...

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絵入源氏物語 紅葉賀 行幸 蔵書

「木高き紅葉の蔭に、四十人の垣代、言ひ知らず吹き立てたる物の音共に、あひたる松風、真の深山颪と聞こえて吹き迷ひ、色々に散り交ふ木の葉のなかより、青海波の輝き出でたる樣、いと恐ろしきまで見ゆ。」  源  物思ふにたちまふべくもあらぬ身の袖うちふ                地りし心しりきや。あなかしことある。御かへりめもあやな りし御さまかたちに、み給ひしのばれずやありけん 藤つほ...

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和漢朗詠集 祝 君が代 元禄五年版

                   同 銀魚腰底辞春浪綾鶴衣間舞曉風                    同 花月一窓交昔眤雲泥万里眼今窮                    同 省躬還恥相知久君是當初竹馬童   うれしさをむかしはそでにつゝみけり  こよひは身にもあまりぬるかな     祝                    謝偃 嘉辰令月歡無極万歳千秋楽未央...

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読癖入清濁付伊勢物語 二十一段世有様、二十二段憂きながら 蔵書

烏丸光広筆 龍田川     廿一むかし、男、女いとかしこく思ひかはして、こと心なかりけり。さるを いか成ことかありけん、いさゝか成事に付て、世の中をうしとおもひて 出ていなんと思ひて、かゝるうたをなんよみて物に書付ける   出ていなば心かるしといひやせん世の有さまを人はしらねば とよみをきて、出ていにけり。此女かく書をきたるをげしう心をくへ...

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西本願寺本三十六人家集 忠岑集他 蔵書

        たゞみね       西本願寺本 三十六人家集  忠岑・友則・猿丸・敦忠  是則・人麿・兼輔 初版:昭和53年7月10日 発行:墨水書房     解説 久曽神 昇  

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読癖入清濁付伊勢物語 二十三段筒井筒 蔵書

     つゝ   ゐつゝ いづゝにかけし        まろが   たけ すぎに   けらしな    いも     見ざるまに     廿三むかし、ゐなかわたらひしける人の子ども、井のもとに出てあそ ひけるをおとなに成にければ男も女もはぢかはして有ければ、男は此女 をこそえめと思ふ女は此をとこをと思ひつゝ、おやのあはすれども きかでなん有ける。扨となりの男のもとよりかくなん。       いづゝ...

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殷富門院大輔 高倉永福筆百人一首色紙コレクション

   殷富門院大輔   みせばやなをじまの     あまの袖だにも    ぬれにぞぬれし      色はかはらず       千載集  歌合し侍りける時、恋の歌とてよめる             殷富門院大輔 見せばやな雄島の蜑の袖だにも濡れにぞ濡れし色はかはらず   高倉中納言永福卿   高倉永福 明暦三年(1657年)ー享保十年(1725年)...

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西行 筆者不明百人一首色紙コレクション

     西行法師   なげけとて月やは         物を         おもはする かこちかほ      なる         わがなみだかな       千載集  月前恋といへる心をよめる               円位法師 なげけとて月やはものを思はするかこちがほなる我が涙かな   艸田 印   不明   令和2年12月15日 弐

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読癖入清濁付伊勢物語 二十四段三年待 蔵書

          廿四昔、男、かたゐ中にすみけり。男みやづかへしにとて、わかれをしみて                 まち        ねんごろ行にけるまゝに、みとせこざりければ、待わびたりけるに、いと念比にいひける                            と人に、こよひあはんとちぎりたりけるに、此をとこきたりけり。此戸...

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絵入源氏物語 紅葉賀 算賀恩賞 蔵書

京都堀河通 風俗博物館   地日くれかゝるほどに、けしきばかりうちしぐれて、 そらのけしきさへみしりがほなるに、さるいみじ きすがたに、きくのいろ/\うつろひえならぬをか ざして、けふはまたなきてをつくしたる。入あやのほ どそゞろざむく、此世のことゝもおぼえず。物見し るまじきしも人゛などの、このもといはがくれ、山の木 のはにうづもれたるさへ、すこしものゝ心知るは、なみ...

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読癖入清濁付伊勢物語 二十五段〜三十三段 蔵書

西洞院時直筆 花にあかぬ歎はいつもせしかどもけふのこよひににる時はなし 二十九段                 廿五昔男有けり。あわじともいはざりける、女のさすが成けるがもとに、いひやりける古今         あさ そで  秋の野にさゝわけし朝の袖よりもあはでぬる夜ぞひぢまさりける いろごのみなる女かへし 古今  みるめなきわが身をうらとしらねばやかれなであまのあしたゆくくる...

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新古今和歌集の西行歌の撰歌5

(4)御裳濯河歌合と宮河歌合 前述の通り、両歌合は、西行自身の自歌合であり、宮河は定家が判じ、両歌合二巻の控は家隆が直接西行から貰ったと言う撰者ゆかりの歌合である。 これを詳細に比較すると、御裳濯河歌合は、 春歌上「岩間とぢし」は、「今朝は」、「もとむらん」が、御裳濯河では「いまは」、「もとむなり」となっている。撰者は有家単独。...

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八雲御抄 作法部 判者 蔵書

八雲抄巻第二作法部             一 判者 以堪能重代為其仁 雖堪能、非重代者能々可有儀。雖重代非堪能者万人不 可聽。兼両事携此道、年久之人為其仁。又當時重臣 雖不長道以判者事有例歟。 寛和 義懐 承暦 顕房 偏依為重臣作之。但此人 人重代之上哥人也。尤有其謂歟。近比俊成入道相継定 家、傍若無人。尤専一也。院、千五百番哥合十人判之。是は別...

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読癖入清濁付伊勢物語 三十四段〜三十九段 蔵書

辰田川之図 喜多武清筆 掛軸   卅四むかし、をとこ、つれなかりける人のもとに   いへばえにいはねばむねにさはがれて心ひとつになげくころかな おもなくて、いへるなるべし 卅五むかし、心にもあらで、たへたる人のもとに   玉のをゝ、あはをによりてむすべれば、たへてのゝちもあはんとぞおもふ 卅六昔、わすれぬるなめりと、とひごとしける、女のもとに万葉...

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絵入源氏物語 紅葉賀 紫手習 蔵書

京都堀川通 風俗博物館   とのゝうちの人にもたれとしらせじとおぼして、な をはなれたるたいに、御しつらひになくして、われ もあけくれいりおはして、よろづの御ことどもをを しへきこえ給て、ほんかきて、ならはせなどしつゝ たゞほかなりける御むすめをむかへ給へみんやうに そ、おぼしたる。まん所゛けいしなどをはじめ、ことに わかちて、心もとなからずつかうまつらせ給。これみつ...

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