長明発心集 第一 千観内供遁世籠居の事
千觀内供遁世籠居事 千觀内供と云人は、智證大師の流並なき智者也。 もとより道心深かりけれど、いかに身をおもてなしていかやう に行べしとも思定めず。自ら月日を送ける間に、或時 公請を勤て返けるに、四条河原にて空也上人に偶たり ければ、車より下て對面し、さてもいかにしてか後世たすかる 事は仕べきと聞へければ、聖人是を聞て何さかさま事は...
View Article湖月抄 藤袴 髭黒大将、蛍兵部卿と左兵衛督の未練の懸想文
抄内大臣さへ内々道心ならばと也 こそはあンなれ。まことのおやの御心だにた 孟大将と玉と媒ン理。玉の官女也 がはずはと、この弁の御もとにもせめ給ふ。 九月にもなりぬ。はつ霜むすぼゝられ、えん あした 抄艶書のつかひする人を云 なる朝にれいのとり/"\なる御うしろみど もの、引そばみつゝもてまいる、御ふみども...
View Article光る君へ 酒宴で宣孝が唄った歌 催馬楽 河口
(25)決意 - 大河ドラマ「光る君へ」 越前の紙の美しさに心躍らせるまひろ(吉高由里子)。その頃、まひろのもとには宣孝(佐々木蔵之介)から恋文がマメに届いていた。為時(岸谷五朗)からの勧めもあり、まひ... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK 催馬楽 河口 河口の 関の荒垣や関の荒垣や まもれども ハレ まもれども 出でて我寝ぬや 出でて我寝ぬや 関の荒垣...
View Article新古今増抄 巻第一 行慶 閑中春雨 蔵書
まよふとは、似たると云ふ心有。いかんとなれば、かりのかへる 時分に、霜のおきたるやうにはげしき秋天 の事也。或説にはかへる翅とあるに、對すれば、 翅に霜置てまよひこしといふ心をかと也。 此哥は、かりのうへとばかりみるべから。世界の 物うき事をいへり。人間ばかりにてもなく 鳥類までもかゝる事よと観じたる義也。 一 閑中春雨といふことを 大僧正行慶 白河院ノ御子。母ハ摂津守忠政子。又云參木基...
View Article光る君へ まひろに届いた左大臣からの祝辞
(25)決意 - 大河ドラマ「光る君へ」 越前の紙の美しさに心躍らせるまひろ(吉高由里子)。その頃、まひろのもとには宣孝(佐々木蔵之介)から恋文がマメに届いていた。為時(岸谷五朗)からの勧めもあり、まひ... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK 寒露清霜吉日令辰 敬酌禮典是遂婚礼 窈窕淑女君子好逑 萬壽無疆承天之慶 まひろ 「あの人の字ではない」 ※吉日令辰、敬酌禮典 本朝文粹...
View Article平家物語巻第十二 付 吉田大納言の沙汰
付 吉田大納言のさた すけよりとも 去程に、かまくらの前の右兵衛の佐頼朝日本国のそう づいふくしを給はつて、たんべつにひやうらうまい、あて 行ふべきよし、公家へ申されたりければ、法皇仰せけるは、 むかしよりてうてきをたいらげたるしには、はん国を給 はるといふ事、むりやうぎ經に見えたれ共、さやうの事...
View Article光る君へ 公任清少納言の連歌の本文 南秦の雪 白居易
(25)決意 - 大河ドラマ「光る君へ」 越前の紙の美しさに心躍らせるまひろ(吉高由里子)。その頃、まひろのもとには宣孝(佐々木蔵之介)から恋文がマメに届いていた。為時(岸谷五朗)からの勧めもあり、まひ... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK 南秦雪 白居易 往歳曾爲西邑吏 往歳曽て西邑の吏と為なり、 慣從駱口到南秦 駱口より南秦に到るに慣なる。 三時雲冷多飛雪...
View Article美濃の家づと 四の巻 恋歌二4
入道前関白右大臣に侍りける時の百首哥に忍恋 ちらすなよしのゝは草のかりにても露かゝるべき袖のうへかは 詞めでたし。 初句は、もらすなよの意なるを露の縁 にて、ちらすなよとはいへる也。しのゝといふに、しのぶといふ ことをこめたり。 かりにてもは、かりにもなり。 一首の意 は、何となくては、かりにもかやうに袖に露のかゝるべきなら ねば、かならず戀すと、人にみとがめらるべければ、心して、...
View Article光る君へ まひろが読んでいた詩 白居易 采詩官
(25)決意 - 大河ドラマ「光る君へ」 越前の紙の美しさに心躍らせるまひろ(吉高由里子)。その頃、まひろのもとには宣孝(佐々木蔵之介)から恋文がマメに届いていた。為時(岸谷五朗)からの勧めもあり、まひ... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK 采詩官。采詩聽歌導人言。〃者無罪 聞者誡、下情上通上下安。周滅秦興 至隋氏、十代采詩官不置。郊廟登 歌讃君美、樂府艷詞悦君意。若求...
View Article新古今和歌集講義 蔵書
女子學習院 教 授 佐成謙太郎著 新古今和歌集講義 東京 日本文學社版 発行:昭和十年二月二十日 編輯兼発行:國文學大講座刊行會 発行:日本文學社 著者:佐成謙太郎 佐成 謙太郎(さなり けんたろう、1890年5月23日 -...
View Article長明発心集 第一 多武峯僧賀上人、遁世往生の事
多武峯僧賀上人遁世往生事 僧賀上人は經平の宰相の子慈惠僧正の弟子也。 此人少しに碩徳人に勝たりければ行末には无止人な らむと普くほめ相たりけり。然ども心の内には深く世を 厭て名利にほだされず極樂に生れむと事をのみぞ人し れず願はれける。思ばかり道心の發らぬ事をのみぞ歎て、 根本中堂二千夜参て夜ごとに千返の礼をして道心 を祈申けり。始は礼の度ごとに聊も音立る事も無...
View Article蘇武 晴好雨奇
飮湖上 初晴後雨 蘇武 水光瀲灧晴方好 山色空濛雨亦奇 欲把西湖比西子 淡粧濃抹總相宜 湖上に飲み、初め晴るるも後に雨ふる 蘇武 水光、瀲灧(レンエン)として、晴れて方(マタ)好く、 山色、空濛(クウモウ)として、雨も亦た奇なり。 西湖を把(モ)って、西子と比せんと欲すれば、 淡粧、濃抹、総じて相ひ宜ろし。 ※瀲灧 さざ波のしきりに動く樣※空濛...
View Article光る君へ 宣孝との相聞 許す許さない
(26)いけにえの姫 - 大河ドラマ「光る君へ」 災害が続く都をまたも大地震が襲った。まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で家を修繕し、生計を立てていた。道長(柄本佑)は、安倍晴明(ユース... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK とぢたりしうへ のうすらひ とけながらさは たえねとや 山のしたみづ ナレーション...
View Article湖月抄 藤袴 玉蔓の返歌
媒の人々也 めたるにほひも、さま/"\なるを、人どもみな おぼしたらぬべかめるこそ、さう/"\しけれな 細兵部卿の宮ばかりの御返有也 どいふ。宮の御返をぞ、いかゞおぼすらん、たゞ いさゝかにて、 玉 心もて日影にむかふあふひだに朝をく霜...
View Article光る君へ 宣孝との相聞 許す許さない 四首目
(26)いけにえの姫 - 大河ドラマ「光る君へ」 災害が続く都をまたも大地震が襲った。まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で家を修繕し、生計を立てていた。道長(柄本佑)は、安倍晴明(ユース... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK たけからぬ 人かずなみは わきかへりみはら のいけにたてどか ひなし ナレーション...
View ArticleYouTube短歌:富田勲 展覧会の絵 チュイルリーの庭
展覧会の絵:3 プロムナード~チュイルリーの庭 皆で駆け巡れ!あらゆる場所に 新たな発見が。 今の道を迷ふな! 【短歌説明】...
View Article光る君へ 宣孝との相聞 許す許さない 二首目
(26)いけにえの姫 - 大河ドラマ「光る君へ」 災害が続く都をまたも大地震が襲った。まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で家を修繕し、生計を立てていた。道長(柄本佑)は、安倍晴明(ユース... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK こちかぜにとくる ばかりをそこみ ゆるいしまの みづは たえばたえなん ナレーション...
View Article光る君へ 宣孝との相聞 許す許さない 三首目
(26)いけにえの姫 - 大河ドラマ「光る君へ」 災害が続く都をまたも大地震が襲った。まひろ(吉高由里子)は、夫となった宣孝(佐々木蔵之介)の財で家を修繕し、生計を立てていた。道長(柄本佑)は、安倍晴明(ユース... 大河ドラマ「光る君へ」 - NHK いひたえばさこそは たえめなにかその みはらのいけを つゝみしも せむ ナレーション...
View Articleスペシャル短歌で「光る君へ」を10倍楽しもう! NHK短歌
スペシャル 短歌で「光る君へ」を10倍楽しもう! - NHK短歌 「光る君へ」に登場する和歌を、歌人・俵万智さんと作家の渡辺祐真(スケザネ)さんが解説。当時の人の思いに迫りながら見どころを紹介。声の出演は伊東敏恵アナウンサー。 NHK短歌 - NHK 初回放送日:2024年6月30日 再 7月4日(木) 午後2:10〜午後2:35 ちはやぶる かみの斎垣もこえ ぬべし こひしき人の...
View Article平家物語巻第十二 六 六代の事1
六 六代の事 去程に、北でうの四ら時政は、かまくら殿の御代官に、都の 守ごして候はれけるが、平家の子そんといはん人、なんしに をゐては、一人ももらさず、尋出したらんともがらには、所もう はこふによるべしと、ひろうせらる。京中の上下、あん内は 知たりけんしやうかうぶらんとて、たづねもとむるこそう たてけれ。かゝりしかば、いくらもたづね出されたり下らう...
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