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古今著聞集 白馬節会習礼
古今著聞集 公事第四 104 後鳥羽院白馬節會習禮の事 後鳥羽院、ひそかに大内に御幸なりて、白馬節會の習禮ありけり。院は大臣の大將とて、内辨をつとめさせをはしましけり。官人坊門大納言忠信、番長家季朝臣にてぞ侍ける。右大將にて後久我太政大臣におはしけるに、番長には造酒正信久をなされたりけり。大納言に信久ふかくかしこまりたりけるを、大納言みて、 随身に随身のかくばかりするやうやある といはれければ...
View Article栄花物語 哀れ儚き事
榮花物語 巻第四 みはてぬゆめ その二 世の中のあはれにはかなきことを、攝津守爲頼朝臣といふ人 世の中にあらましかばと思ふ人なきは多くもなりにけるかな これを聞きて、東宮の女藏人小大君、返し あるはなくなきは數そふ世の中にあはれいつまであらんとすらん とぞ。 小野宮の實資の中納言、式部卿の御女、花山院の女御に通ひたまふといふこと出できたれば、一條の道信の中將さしおかせける、...
View Article歌論 俊頼髄脳 歌の種類
ひとへに優なる歌、 【略】 氣高く遠白き歌、 よそにのみ見てややみなむかづらぎやたかまの山の峰の白雲 【略】 良き節に、優なる事具したる歌、 【略】 心をさきにして、詞をもとめたる歌、 【略】 良き歌に、こはき詞そへる歌、 【略】 風情あまりすぎたる樣なる歌、 【略】 五文字こはき歌、 【略】 末なだらかならぬ歌、 【略】 聞くにつみふかく聞ゆる歌、 【略】 げにと聞ゆる歌、 【略】...
View Article栄花物語 一条院の出家
榮花物語 巻第九 いわかげ 一條院御髪おろさせたまはんとて、宮に聞えさせたまひける 露の身の仮の宿りに君をきて家を出でぬることぞ悲しき とこそは聞えしか。御返し、何ごとも思し分かざりけるほどにてぞ。 ※露の身の 巻第八 哀傷歌 779 一條院御歌 例ならぬこと重くなりて御ぐりおろし給ひける日上東門院中宮と申しける時遣はしける
View Article俊頼髄脳 朧月夜にしくものぞなき
てりもせずくもりもはてぬ春の夜のおぼろ月夜にしく物ぞなき かうも詠めるは、花を散るめでたしと詠める心はべる。 【略】 新古今和歌集巻第一春歌上 大江千里 照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものぞなき
View Article恋歌三 不逢恋 水無瀬兼豊筆コレクション
とま いつとなく びさし しほやく ひさしく あまの なりぬ 入道前関白家に 百首哥よみ侍り あはぬ けるときあはぬ 思ひ 恋といふ心を に(は) 藤原基輔朝臣 水無瀬前宰相兼豊卿 新古今和歌集 巻第十三 恋歌三 入道前関白家に百首歌よみ侍りける時逢ぬ恋といふ心を いつとなく塩焼く海士のとまびさし久しくなりぬ逢はぬ思は...
View Article改正古假名 新古今和歌集
改正古假名 新古今和歌集 浪華書房 嵩山堂梓 和漢洋書籍發兌處 東京帝国大学 京都帝国大学 高等師範学校 第一高等学校 御用書肆 学習院 帝国図書館 大阪市東区博労町四丁目廿七番地 発行印刷者 青木恒三郎 東京市日本橋通一丁目 製本発売所 青木嵩山堂 大阪市心齋橋筋博労町 仝 青木嵩山堂 勢集州四日市港竪町 賣捌所 嵩山堂支店...
View Article古今著聞集 西行寂念崇徳院悲歌
古今著聞集 和歌第六 156 西行法師崇徳上皇を悲しみ奉る事 保元の亂によりて、新院讃岐國にうつらせおはしましにけり。和歌の道すぐれさせたまひたりしに、かゝるうきこと出きたれば、この道すたれぬるにやとかなしくおぼえて、寂念法師がもとへよみてつかはしける、西行法師、 ことの葉のなさけたえぬるおりふしにありあふ身こそかなしかりけれ 返し、寂念法師、 しきしまや絶ぬる道になく/\も君とのみこそ跡をしのばめ
View Article八代集 新古今和歌集下 蔵書
切出歌の家持、赤人、顯照、恵恵の後に、 右八代集為備證本以数年 再三令校合之畢 文明第十八三月中旬 牡丹花在判 とあり、江戸後期版の八代集の新古今和歌集下と思われる。
View Article春歌上 西行 今出川誠季筆コレクション
春哥とて 西行 法師 降つみしたかねのみゆき とけにけり清滝 川の水の しらなみ 読み:ふりつみしたかねのみゆきとけにけりきよたきがわのみずのしらなみ 今出川 誠季 正徳三年(1713年)- 延享三年(1746年)従二位、権大納言。父:西園寺致季、養父:今出川公詮...
View Article歌論 俊頼髄脳 萌え出づる春
歌の詞に、らし、かも、いも、べらなり、まにまに、いまはただ、みわたせば、ここちこそすれ、わびしかりけり、つつ、そも、これらは、おぼろげにては詠むまじと、ふるき人々申しけるとぞ承りし。これまた、古き歌になきにあらず。 【略】 いはそそぐたるみの上のさわらびのもえいづる春にあひにけるかも...
View Article唐詩選画本 岳陽晩景 張均
岳陽晩景 張均 晩景寒鴉集、秋風 旅雁歸。水光浮日出、 霞彩映江飛。洲白蘆 花吐、園紅柿葉稀。長 沙卑濕地、九月未成衣 晩景寒鴉集い、秋風旅雁帰る。 水光日を浮べて出で、霞彩江に映えて飛ぶ。 洲は白くして蘆花吐き、 園は紅にして柿葉稀なり。 長沙は卑湿の地、九月未だ衣を成さず
View Article栄花物語 一条院御念仏
榮花物語 巻第十 ひかげのかづら 中宮には、年さへ隔たりぬるを、盡きせずあはれに思しめされて、ただ御おこなひにて過ぐさせたまふ。正月十五日一條院の御念仏に殿ばらみな參らせたまへり。月のいみじう澄み昇りてめでたきに、事果てゝ出でさせたまふとて、殿の御前 君まさぬ宿には月ぞひとりすむ古き宮人立ちもとまらで とのたまはすれば侍從中納言 去年の今日今宵の月を見しをりにかからむものと思ひかけきや...
View Article芭蕉書簡 元禄三年七八月頃
去来宛 元禄三年七八月頃 發端行脚の事を云て、幻住庵のうとき由難至極。…略… 長明方丈の記を讀に、方丈の事いはむとて、新都の躁動火事地震の乱、皆是栖の上をいはむとなり。愚非聊のがるゝ處有といへども、幻住庵にかゝる所はき/\となくて、御一覽の所尤と同ズ。 …略… 去来雅丈 ばせを
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