神祇歌 神々の歌1 筆者不明コレクション
新古今和歌集巻第十九 神祇 しるらめやけふの子日の姫小松おひん末までさかゆべしとは この哥は日吉の社司社頭のうしろの山に こもりて子日して侍りける夜の夢にみえける となむ 情なくおる人つらしわが宿のあるじ忘ぬ梅のたち枝を この哥は建久二年の春の比つくしへまかれ りけるものゝ安楽寺の梅をおりて侍ける夜 の夢に見えけるとなむ 補陀落のみなみの岸に堂たてていまぞ榮えむ北のふぢなみ...
View Article神祇歌 神々の歌2 筆者不明コレクション
新古今和歌集 巻第十九 神祇歌 げきやうし給てとしるせり 人しれずいまや/\とちはやぶる神さぶるまで君をこそまて この哥は待賢門院堀河やまとのかたより 熊野まうで侍けるに春日へまいるべき よしの夢をみたけれど後まいらむと おもひてまかり過にけるをかへり侍けるに 託宣し給けるとなむ みちとほしほどもはるかにてだゝれり思おこせよわれも忘れじ この哥は陸奧にすみける人の熊野へ三年...
View Article今昔物語集 源博雅朝臣行会坂盲許語
今昔物語集卷第二十四 源博雅朝臣行会坂盲許語第二十三 今昔、源博雅朝臣ト云人有ケリ。延喜ノ御子ノ兵部卿ノ親王ト申人ノ子也。萬ノ事止事無カリケル中ニモ、管弦ノ道ニナム極タリケル。琵琶ヲモ微妙ニ弾ケリ。笛ヲモ艶ズ吹ケリ。此人、村上ノ御時ニ、□ノ殿上人ニテ有ケル。...
View Article江談抄 博雅の三位琵琶を習ふ事
江談抄第三 六十三 博雅の三位琵琶を習ふ事 博雅の三位の會坂の目暗に琵琶を習へるは知らるゝか、いかん と。答へて曰はく 知らず と。談りて曰はく...
View Article離別歌 逢坂の別れ
新古今和歌集 第九 離別歌 逢坂の關近きわたりに住み侍りけるに 遠き所に罷りける人に餞し侍るとて 中納言兼輔 逢坂の關にわが 宿なか りせば 別るる人は たのま ざらまし 読み:おうさかのせきにわがやどなかりせばわかるるひとはたのまざらまし 隠...
View Article夏歌 三島江の真菰
新古今和歌集 巻第三夏歌 題しらず 大納言経信 みしま江の 入江の 真菰雨降 ればいとど しをれ て刈る 人もなし 読み:みしまえのいりえのまこもあめふればいとどしおれてかるひともなし 隠 意味:三島江の入江に生えている真菰は、雨が降り続いて更に濡れ弱って、刈り取る人もいません。...
View Article春歌上 三島江の春
新古今和歌集 巻第一春歌上 詩をつくらせて歌に合せ侍りしに水郷春望といふことを 左衛門督通光 みしま江や 霜もまだひぬ蘆 の葉につのぐむ ほどの 春風ぞ吹く 読み:みしまえやしももまだいぬあしのはにつのぐむほどのはるかぜぞふく 隠 意味:摂津の三島江の、霜がまだ残っている芦の枯れ葉に若芽が出すほどのもう春風が吹いています。...
View Article秋歌上 天の川の夕暮
新古今和歌集 巻第四秋歌上 百首歌の中に 式子内親王 ながむれば ころもですずし ひさかたの天の 河原の 秋の夕 ぐれ 読み:ながむればころもですずしひさかたのあまのかわらのあきのゆうぐれ 隠 意味:眺めていると私の衣も川風を受けているように涼しくなってきます。天の川の河原の秋の夕暮にいるように。...
View Article雑歌下 偲ぶ人
新古今和歌集 巻第十七雑歌下 題知らず 和泉式部 命だにあらば 見つべき 身の はてを 忍ばむ 人の なきぞ 悲しき 読み:いのちだにあらばみつべきみのはてをしのばむひとのなきぞかなしき 意味:せめて命があったなら見るべき自分の埋葬される様子を。私を偲んでくれる人の無いのが悲しいだろう。...
View Article以仁王流矢
○木津川市以仁王陵 源平盛衰記 卷第十五 宮中流矢事 宮ハ平等院ヲ落サセ給ツゝ、男山八幡大菩薩ヲ伏拝御座シテ、新野ノ池モ過サセ給ヒテ、井出ノ渡ト云所マデ延サセ給ヒケリ。御寝モナラズ喉モ乾セマシ/\テ、水進度思召レバ、小河ノ流タリケルヲ汲テ進ケリ。此所ヲバイヅコト云ゾ、又此河ヲバ何ト云ゾト御尋アリ。此辺ヲバ、山城国井出ノ渡ト申、河ヲバ水ナシト申候ト答申ケレバ、打頷許セ給テ、思召ツゞケケルハ、...
View Article恋歌二 秘密を漏らしたい
新古今和歌集 巻第十二 戀歌二 戀歌あまたよみ侍りけるに 殷富門院大輔 洩らさばや おもふ心を さてのみはえぞ やましろの 井手 の柵 読み:もらさばやおもうこころをさてのみはえぞやましろのいでのしがらみ 隠...
View Article神祇歌 日吉七社
新古今和歌集 巻第十九神祇歌 述懐のこころを 前大僧正慈円 わがたのむ 七のやしろの 木綿だすき かけても 六の道にかへすな 日吉七社 西本宮本殿 宇佐宮本殿 白山姫神社本殿 三宮神社本殿 牛尾神社本殿 樹下宮(十禅師) 東本宮
View Article神祇歌 日吉の影
述懐のこころを 前大僧正慈円 おしなべて 日吉の影はくもらぬに 涙あやしき昨日けふかな 読み:おしなべてひよしのかげはくもらぬになみだあやしききのうけふかな
View Article神祇歌 日吉二宮の影
日吉に奉る歌に二宮を 前大僧正慈円 やはらぐる 影ぞふも とに雲 なき本の ひかりは 峰に澄 めども 読み:やはらぐるかげぞふもとにくもりなきもとのひかりはみねにすめども
View Article恋歌四 心の花の色にまかせて コレクション
新古今和歌集 巻第十四恋歌四 百首歌中に 式子内親王 さりともと まちし 月日そ うつり ゆく 心の花の 色に まかせて 読み:さりともとまちしつきひぞうつりゆくこころのはなのいろにまかせて 意味:そういっても、そのうちにあの人は来ると待ち続けた月日が空しく過ぎて行く。あの人の私への愛情が色褪せて行くに従って。 備考:本歌...
View Article古今集春歌上 都の春 筆者不明コレクション
みわたせば やなぎ桜を こきませて都ぞ はるのにしき なりける 古今和歌集 巻第一春歌上 花ざかりに京を見やりてよめる 素性法師 見渡せば柳桜をこきまぜて都ぞ春の錦なりける
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