絵入源氏物語 花宴 朧月夜に似る物ぞなき 蔵書
女、恐ろしと思へる気色にて、「あなむくつけ。こはたそ」と宣へど、「何か疎ましき」とて、 深き夜のあはれを知るもいる月の朧げならぬ契りとぞ思ふ とて、やをら抱き下ろして、戸は押し立てつ。 くもえやらで、句ごとにずじのゝしる。はかせどもの心にもいみじ 源 ひかりう思へり。かうやうのおりにも、まづこの君を光にし給へば、...
View Article兼輔集 西本願寺本三十六家集 蔵書
返し わすれなばたれかは人をうらむべき うきにをくれてしなばわれかは おとこ みくまのゝうらのはまゆふもゝがさ ねこゝろはあらねどあはぬきみかな 女かへし みくまのゝうらのはまゆふ、、され ばわれもひとへに思やはする また返事 しのゝめのあくればきみはわすれ けむいつともわかぬわれぞくるしき あめふるとてこぬおとこをうら みければ おもふことならずながらによのなかに...
View Article校正七部集 猿蓑 序 蔵書
猿みの 晋其角序 誹諧の集つくる事古今にわたりて 此道のおもて起べき時なれや。幻術 の第一としてその句に魂の入ざれば ゆめにゆめみるに似たるべし。久し く世にとゞまり長く人にうつりて 不変の變をしらしむ。五徳はいふに 及ばず心をこらすべきたしなみ なり。彼西行上人の骨にて人を作り たてゝ声はわれたる笛をふくやうに なん侍ると申されける。人には成て侍れ ども五の聲のわかれざるは反魂の法...
View Article絵入源氏物語 花宴 草の原をば訪はじ 蔵書
源氏物語浮舟 画家不明大和絵コレクション 女わびしと思へるものから、なさけなくこは/\し 源うは見えじと思へり。ゑひごゝちや◯いならざ りけん、ゆるさんことはくちおしきに、女もわかう たをやぎて、つよき心もしらぬなるへし。源らうたしと見給ふに、ほどなくあけゆけば 心あはたゝし。女はましてさま/"\に思ひみだ 源詞れたるけしきなり。なをなのりし給へ。いかで...
View Article源氏物語花宴の「深き夜の」和歌の「いる月」に関する考察メモ
1 はじめに 源氏物語花宴で、源氏が朧月夜と出会うシーンで、恐れおののく朧月夜に源氏が歌った、 深き夜のあはれを知るもいる月の朧げならぬ契りとぞ思ふ について、この「いる月」を多くの解説本が「入る月」と表記している。 この「入る月」について違和感を覚えたので、これについて考えてみる。 2 花宴における時系列...
View Article春歌上 仲実 片岡の松 コンクール出品作品コレクション
はる来ては 花ともみよと 片岡の 松の上葉に あわ雪ぞ ふる 新古今和歌集巻第一 春歌上 堀河院に百首歌奉りける時、殘雪の こころをよみ侍りける 藤原仲実朝臣春来ては花ともみよと片岡の松のうは葉にあわ雪ぞ降る よみ:はるきてははなともみよとかたおかのまつのうわばにあわゆきぞふる 定隆雅 隠削...
View Article何故NHKは、嘘を報じるのだろうか?
欧米2社が開発のワクチン 特殊な注射器で接種回数1割増も | 新型コロナ ワクチン(日本国内) | NHKニュース 【NHK】欧米の製薬会社2社が開発し、日本で承認申請が行われている新型コロナウイルスのワクチンについて、特殊な注射器を使えば1つの… 欧米2社が開発のワクチン 特殊な注射器で接種回数1割増も | 新型コロナ ワクチン(日本国内) | NHKニュース...
View Article短歌:さくらんぼの実る頃
Le temps des serises さくらんぼの実る頃 / Hiromi Oguni 小國裕美★チャンネル登録をお願い致します。 https://youtube.com/channel/UCy67HhJJedXNxBrYZnVIDbA?sub_confirmation=1 小國裕美 instagram https://instagram.com/hiromi_oguni...
View Article絵入源氏物語 花宴 有明の月のゆくゑ 蔵書
源氏物語野分 大和絵大炊御門経孝筆コレクション ごえんありがたう思ひくらべられ給ふ。その日は後宴のこと ありて、まぎれくらし給つ。さうのことつかうまつり給。 きのふのことよりも、なまめかしうおもしろし。ふぢ 源 朧月夜ノ君つぼはあかつきにまうのほり給にけり。かのありあけノ事也出やしぬらんと、心もそらにて、思ひいたらぬくまな...
View Article春歌下 長家 山桜 コンクール出品作品コレクション
花のいろに あまぎる かすみたちまよひ 空さへにほふ 山ざくらか な 新古今和歌集巻第二 春歌下 祐子内親王家にて人々花の歌よみ 侍りけるに 權大納言長家 花の色にあまぎるかすみたちまよひ空さへ匂ふ山ざくらかな よみ:はなのいろにあまぎるかすみたちまよいそらさえにおうやまざくらかな 定隆雅 隠...
View Article校正七部集 猿蓑 巻之一 1 蔵書
冬 初しくれ猿も小蓑をほしけ也 芭蕉 あれ聞けと時雨来る夜の鐘の聲 其角 時雨きや並びかねたる魦ふね 千那 僧幾人か時雨かけぬく勢田の橋 丈草 膳所鑓持の猶振たつるしくれ哉 正秀 廣澤やひとりしくるゝ沼太良 史邦 舟人にぬかれて乗し時雨かな 尚白 伊賀の境に入て なつかしや奈良の隣の一時雨 曽良...
View Article絵入源氏物語 花宴 藤花の宴 蔵書
源氏物語 朝顔 雪遊 昌盈絹絵掛軸コレクション 紫心くらしていで給を、れいのと、くちおしうおぼせど、い まはいとようならはされて、わりなくはしたひまつ 葵はさず。おほいとのには、れいのふともたいめんし給は ず。つれ/\とよろづおぼしめぐらされて、さうの御こ とまさぐりて、√やはらかにぬる夜はなくてとうた 左大臣ひ給おとゞわたり給ひて、一日のけうありしこと...
View Article万葉集巻第十七 織女 大伴家持 かささぎの渡せる橋
万葉集巻第十七 3700十年七月七日之夜独仰天漢聊述懐一首多奈波多之 船乗須良之 麻蘇鏡 吉欲伎月夜尓 雲起和多流右一首大伴宿祢家持作織女し 舟乗りすらし まそ鏡 清き月夜(つくよ)に 雲立ちわたる
View Article文屋康秀 画家不明六歌仙絵掛軸コレクション
あらし と 吹からに 野辺の くさ木の いふ しほるれば らむ むへ山風を 落款 古今和歌集 仮名序(二条家相伝本) ふんやのやすひでは、ことばはたくみにて、そのさま身におはず。いはば、あき人の、よききぬきたらむがごとし。吹からにのべの草木のしほるればむべ山かぜをあらしといふらむ 秋歌下 是貞のみこの家の歌合の歌...
View Article夏歌 西行 夕立 コンクール出品作品コレクション
よられつる 野もせの草 の かげろひてすずしく くもる夕立のそら 新古今和歌集巻第二 夏歌 題知らず 西行法師 よられつる野もせの草のかげろひてすずしく曇る夕立の空 よみ:よられつるのもせのくさのかげろいてすずしくくもるゆうだちのそら 定隆雅 隠...
View Article校正七部集 猿蓑 巻之一 2 蔵書
霜月朔旦 伊賀膳まはり 外に物なし赤 柏 良品 羽州坂田水無月の水を種にや 水仙花 不玉 尾張今は世をたのむけしきや冬の蜂 旦藁 尾頭のこゝろもとなきなまこかな 去来 伊賀一夜/\寒き姿や 釣 干菜 探丸 道はたに多賀の鳥居の寒さ哉 尚白...
View Article賀歌 君が世に 藤原範兼 コンクール出品作品コレクション
きみがよにあへるは だれもうれしきを 花はいろにも出でに けるかな新古今和歌集巻第七 賀歌 二条院御時花有喜色といふ心を人々つか うまつりけるに 刑部卿範兼 君が世に逢へるは誰も嬉しきを花は色にも出でにけるかな よみ:きみがよにあえるはだれもうれしきをはなはいろにもいでにけるかな 有雅 隠...
View Article源氏物語湖月抄 花宴 入る月
源氏物語湖月抄 北村季吟 花宴 源 ふかき夜の哀をしるも入る月の おぼろげならぬ契とぞ思ふ ふかき夜の 細 かやうに思ひかけ ざるは、おぼろげならぬ契にては なきかと。孟 まへに女てりも せずの歌を吟ずるは月の哀をしる 也。上句は其心也。下の句入方の 折節、月もさやかなるを、契のお ぼろげならぬといへるにや。師 此 夜のさまをしる心はたがひに深き...
View Article夕焼け小焼け
まざあ・ぐうす 北原白秋訳朝焼け夕焼け朝焼け小焼け、ひつじかいの気がかり。夕焼け小焼け、ひつじかいの後生楽。大正10年12月出刊雲母集 北原白秋石崖に子ども七人腰かけて河豚を釣り居り夕焼小焼大正4年8月出刊夕焼小焼...
View Articleカンフー詩 其如月望月比
朧月、春宵を照し 櫻花、闇間に幽か 古人、涅槃を願ひ 醉人、樹下に眠る 西行法師 願はくは花の下にて春死なむその如月の望月の比 カンフー詩とは、漢詩の平仄、押韻などの決まりを無視した、漢詩風の詩を云ふ。 カンフー映画を見て、ブルース・リーに成った気分に浸っているのに似たり。 気分は、五言絶句だが、五言絶句では決して非ず。...
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