新古今増抄 巻第一 後鳥羽院 関路鴬
たに川の氷もはやとけて聲たて侍れば鶯 もさそへと春風にいひかけたるうたなり。 増抄云。波聲といふより、うぐひすの聲をき けよと、とりあわせたる哥なり。うち出るとは、 鶯も谷より出るものなれば、よせある詞なり。 かやうに相應したる故に、おなじことにて有程 にうぐひすもいでん程にさそへとなり。 一 和哥所にて関路鴬といふ事を 大上天皇 わか所とは、清涼殿のひさしにありとなり。...
View Article俳句:初夏ビアガーデン
さきがけて 夏を楽しむ夕べかなビールは、特に夏に限った事では無いですが、ビアガーデンは、夏限定。デパートの屋上ビアガーデンで、平日の5時なので、未だ人は疎ら。
View Article新古今増抄 巻第一 藤原仲実 花と淡雪
なれば、とりあわせてよめり。鴬の鳴といひて 春といふ事をしらせたり。冬は勿論しろかるべき 事成が、春白妙なるに、うぐひ・の聲にて春 めきてめづらしきとなり。古今集に、梅がえに にゐる鴬春かけてなけどもいまだ雪はふりつゝ 白き青きといふ詞、定家卿いましめられ たり。詞のあしきにはあらず。よき詞にて、人 毎によむゆへなりとなり。 一 堀河院に、百首哥たてまつりける時、殘 雪の心をよみ侍りける...
View Article俳句:猛暑日
猛暑日や 待つ人溜まるビルの陰私の場合、俳句が出来てから、それに合う風景を撮り📷️に行きます。今日は、35℃以上の猛暑日ではなく、30℃以上の真夏日☀️😵💦。こう言うのは、徐々に慣れて来るから、耐えられます。しかし、未だ5月の中旬。身体が、暑さに慣れていないので、堪えます。皆様も熱中症には、十分御注意を。
View Article新古今増抄 巻第一 大伴家持 巻向の淡雪
梢にさくゆへ成べし。古今素性法し 春きては花とやみらん白雪のかゝれる枝に鴬のなく 題しらず よみ人しらず 心ざしふかく染てしおりければ消あへぬ雪の花とみゆらん 一 中納言家持 安丸ガ孫。旅人子云云。從 三位春宮大夫大納言旅人子。 一 まきもくのひばらもいまだくもらぬに小松が原に淡雪ぞ ふる...
View Article新古今増抄 巻第一 万葉歌 春日降雪
やすきさへ霞にくもらぬに、小松がはらは春のあ わ雪がふると也。冬はかきたれてふりしが、 春のしるしにあは雪がふると也。ねばの時 はひはらのくもらねば、小松原にもいまだ雪 ふるぞとなり。 一 よみ人しらず 一 今更に雪ふらめやもかげろふのもゆる春日と 成にし物を 古抄云。雪ふらめやもゆきやふれうべきととがめたる...
View Article新古今和歌集の万葉歌と選者
新古今和歌集の万葉歌撰歌と選者 作者 \選者 通具 有家 定家 家隆 雅経 無 不明 計 柿本人麿 0 2 14 9 13 2 0 19 山部赤人 0 5 3 3 5 0 1 8 大伴家持 0 0 2 3 4 1 0 5 河嶋皇子 0 0 1 1 1 0 0 1 元明天皇 0 0 1 1 1 0 0 1 厚見王 0 1 1 1 1 0 0 1 山口女王 0 0 1 0 1 0 0 1 山上憶良 0...
View Article源氏物語 浮舟 橘の小島
源氏物語 浮舟 匂宮 年経とも 変はらむ 物か 橘の小島の崎に 契る 心は よみ:としふともかはらむものかたちばなのこじまのさきにちぎるこころは 意味:年が経っても変わる事が無い常緑樹の橘の小島の崎で契る私の心も変わる事は無い。 備考:橘の小島は、宇治川の中州と考えられるが、場所は不明。 関連:古今和歌集 春歌下 題知らず...
View Article新古今増抄 巻第一 凡河内躬恒 春日残雪
一 凡河内躬恒 甲斐ノ少目。後任淡路掾。先 祖不知。任丹波権大目。延㐂比人なり。古今撰者 一 いづれをか花とはわかむ古郷のかすがの原にまだ消えぬ雪 増抄云。いづれをとは、雪と花をかけたる詞也。 是は二ながら面白とみたたる哥なり。勝劣が 批判せられぬとのこゝろ也。まだとは未也。 消ぬべき春なれど、いまだきえぬとよろ こびたる心あり。わかんとは取分てんやいや とりわけこれぬとの心有べし。ふる...
View Article日本の古典(Ⅰ)、(Ⅱ) 蔵書
坊城俊民編著日本の古典(Ⅰ)枕草子・今昔物語・徒然草・平家物語・奥の細道正進社名作文庫30 日本の古典(Ⅰ)編著者:坊城俊民初版:1971年6月1日発行:正進社最初に解説、右頁に原文、左頁に訳文と注目次※現題を記す枕草子今昔物語 巻第二十五 藤原保昌朝臣値盗人袴垂語第七 巻第二十四 村上天皇与菅原文時作詩給語第廿六 巻第二十四 玄象琵琶為鬼被取語第廿四 巻第二十五 源頼信朝臣男頼義射殺馬盗人語...
View Article新古今増抄 巻第一 良経 余寒
一 家の百首の哥合に、餘寒のこゝろを 摂政太政大臣 家の哥合とは、摂政 家の事也。天子のに對してかく書事也。 餘寒とは、春のいまだ冬のごとくにさむ さのあまりてあることなり。 一 空は猶かすみもやらず風さえて雪げにくもる春のよの月 増抄云。雪げにくもるとは、冬の雪のふりし空 のやうに、かぜさえてくもるなり。やらずとは、十分 にかすまぬ心なり。春にてあるほどに、かすみ...
View Article東常縁(幽斎補筆) 新古今和歌集新鈔 肉筆書写者不明本 蔵書
新古今和歌集新鈔 一、二 新古今和歌集新鈔 三、四 北村○友什 所蔵印 早稲田大学古典籍総合データーベース 早稲田大学図書館蔵 新古今和歌集新鈔. 1-4 / 平常縁 [講] ; 玄旨 [補] に依ると、一、二と有るのは、春歌上~秋歌下、三、四と有るのは、冬歌~恋歌五までとなる。 北村某と有る事が、北村季吟の一族が、代々幕府歌学方を勤めた事から、その子孫の可能性も有る。
View ArticleYouTube短歌:ゆっくりと苦しみをもって ジムノペディ
嵐が止んだ月の夜は ゆっくりと君の事をおもふ 。。ジムノペディ憂ひは何度も繰り返される傷ついたレコード その同じ場所で
View Article源氏物語 草食系薫大将、肉食系匂宮と浮舟の三角関係
源氏物語 浮舟 匂宮 長き世を頼めても猶悲しきは只明日しらぬ命なりけり 浮舟 心をば歎かざらまし命のみ定め無き世と思はましかば 匂宮 世に知らず惑ふべきかな先に立つ涙も道をかき暗しつつ 浮舟 涙をもほどなき袖に堰きかねて如何に別れを留むべき身ぞ 薫 宇治橋の長き契りは朽ちせしを危ぶむ方に心騒ぐな 浮舟 絶え間のみ世には危ふき宇治橋を朽ちせぬ物となほ頼めとや 匂宮...
View Article新古今増抄 巻第一 越前 春山月
一 和哥所にて春山月といふこゝろをよ める 越前 散位大中臣公親女 一 山深み猶かげさむし春の月空かきくもり雪はふりゝ 増抄云。山ふかくていまだ春の氣に成はて ぬ故、春の月の影猶さむくあることは、空かき くもり雪ふる故ぞと、かへりてみる哥也。なを の字は、山ふかきゆへに、なをとなり。前の哥と 似たるやうなる作意なれども、大にちがふなり。 前は雪はふらずゆきがふりそうに空のかぜ...
View Article中山輔親氏蔵本源氏物語 捧物 鈴虫 蔵書
源氏物語絵 場面不明コレクション1 みこたちなどもいとあまたまいり給へり。御 かた/\よりわれも/\といとみいてたまへ るほう物のありさま心ことにところせ きまてみゆ。七そうのほうふくなとすへて おほかたのことゝもはみなむらさきのうゑ せさせ給へり。あやのよそひにてけさの ぬひまてみしる人はよになへてな らすとめてけりとや。むつかしくこま かなるしともかな。かうしのいとたうと...
View Article源氏物語 浮舟 峰の雪汀の氷
源氏物語 浮舟 匂宮 峰の 雪 汀の氷 踏み分けて 君にぞ惑ふ 道は 惑はず よみ:みねのゆきみぎわのこおりふみわけてきみにぞまどうみちはまどわず 意味:木幡の峰の雪や宇治川の岸辺の雪を苦労し踏み分けて、貴女への思いに迷いつつ、道は迷わず真っ直ぐに逢いに来たのですよ 備考: 浮舟 降り乱れ 汀に凍る 雪より も...
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