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雑歌中 布引と涙の瀧
新古今和歌集第十七 雜歌中 布引の瀧見にまかりて 中納言行平 わが世をば今日か明日かと待つ かひの涙の瀧といづれ高けむ 読み:わがよをばきょうかあすかとまつかいのなみだのたきといずれたかけむ 隠 私の命は今日か明日かと待つ値打ちも無いという涙と峡谷の瀧とはどっちが高いだろうか。 作者:在原行平ありわらのゆきひら818~893大宰権帥。業平の兄。一門の学問所奨学院を建てる。 伊勢物語 八十七段...
View Article雑歌中 天女衣の布引の瀧
新古今和歌集 巻第十七 雜歌中 最勝四天王院の障子に布引の瀧かきたる所に 藤原有家朝臣 ひさかた の天つ をとめが なつごろも 雲居にさらす 布引の瀧 読み:ひさかたのあまつおとめがなつごろもくもいにさらすぬのびきのたき 隠 意味:まるで(久方の)天女が夏衣を大空に干していると見える布引の滝です。...
View Article高砂神社 御神木いぶき 奉納玉垣和歌(一部)
高砂神社 御神木いぶき 奉納玉垣和歌 いたづらに世々はふるとも高砂の 松はわがごと物は思はじ (李花集 雑歌 宗良親王) いつしかと思ふあたりへ印南島 こよひ計(ばかり)は舟とゞむべき (歌枕名寄 巻第丗一 山陽道一) 高砂の松としきかばいかばかり 磯辺の浪のいそがれもせむ (林葉集 俊恵) かくばかり浪はあらへど高砂の 松はつれなく色もかはらず (林葉集 俊恵)...
View Article貫之集 布引滝の絲と琴の音
貫之集第一 紀貫之 松の音琴に調ぶる山風は 滝の糸をやすけて弾くらむ 読み:まつのおとことにしらぶるやまかぜはたきのいとをやすけてひくらむ 意味:松風の音を琴の調べにしている山風は、滝の糸を結んで弾くのだろう 備考:古今和歌六帖、風雅集、夫木和歌集は、「松の音を」
View Article秋歌上 萩の高円尾上宮
新古今和歌集 巻第四 秋歌上 守覺法親王五十首歌よませ侍りけるに 顯昭法師 萩が花 まそでに かけて高圓の をのへの宮に 領巾 ふるやたれ 備考:高円尾上宮 聖武天皇離宮で高円高校にあったと推定されている。守覚法親王五十首和歌 写真 高円高校から見た高円山
View Article万葉集 高円山の月
大伴坂上郎女 猟高の高円山を高みかも 出で来る月の遅く照る らむ 万葉集巻第六981 月歌三首 大伴坂上郎女 猟高乃 高圓山乎 高弥鴨 出来月乃 遅将光 意味:猟高にある高円山はとても高いので、出てくる月が照るのも遅いのだろう。 新薬師寺東50m
View Article万葉集 高円の野
大伴家持 をみなへし秋萩しのぎ さ雄鹿の露分け 鳴かむ高円の野ぞ 万葉集巻第二十4297 天平勝寶五年八月十二日二三大夫等各提壷酒 登高圓野聊述所心作歌三首 乎美奈弊之 安伎波疑之努藝 左乎之可能 都由和氣奈加牟 多加麻刀能野曽 意味:女郎花や秋萩を凌ぎ牡鹿が露分けて鳴くここは高円の野ですぞ。 備考:二三大夫は、大伴池主、中臣清麻呂、大伴家持。天平勝宝五年は、753年。...
View Article謡曲 三井寺
三 井 寺 四番目物・狂女物 作者不明 子供をさらわれた女が霊夢により三井寺に行くと少年と僧達が月見をしており、鐘楼に近づき鐘を鳴らそうとしたが、咎められ、中国の詩の故事を引いて許しを得ると鐘を撞く。やがて女の国を尋ねると駿河の国清見が関と聞き、少年の母親だと気が付き再会を果たし、故郷へ帰った。 前シテ:千満の母 後ジテ:同女 子方:千満 ワキ...
View Article万葉集 真間の手児名
勝しかの 間〃の井 みれば 立ひらし みづくましけむ 手児名し おほゆ 万葉集巻第九 1808 詠勝鹿真間娘子歌一首并短歌 鶏鳴 吾妻乃國尓 古昔尓 有家留事登 至今 不絶言来 勝壮鹿乃 真間乃手兒奈我 麻衣尓 青衿著 直佐麻乎 裳者織服而 髪谷母 掻者不梳 履乎谷 不著雖行 錦綾之 中丹L有 齋兒毛 妹尓将及哉。 望月之 滿有面輪二 如花 咲而立有者...
View Article万葉集 筑波岳に登りて
筑波岳に登りて 鶏が鳴く 東の国に 高山は さはにあれども 二神の 貴き山の 並み立ちの 見が欲し山と 神世より 人の言ひ継ぎ 国見する 筑波の山を 冬こもり 時じき時と 見ずて行かば まして恋しみ 雪消する 山道すらを なづみぞ我が来る 反歌 筑波嶺を 外のみ見つつありかねて 雪消の道を なづみ来るかも 万葉集巻第三 382 登筑波岳丹比真人國人作歌一首并短歌 鷄之鳴 東國尓 高山者...
View Article万葉集 防人の筑波恋し
橘の 下吹く風の かぐはしき 筑波の山を 恋ひずあらめかも 巻第二十 4371 天平勝寳七歳乙未二月相替遣筑紫諸國防人等歌 多知波奈乃 之多布久可是乃 可具波志伎 都久波能夜麻乎 古比須安良米可毛 右一首助丁占部廣方 二月十四日常陸國部領防人使大目正七位上息長真人國嶋進歌數十七首 但拙劣歌者不取載之 意味:橘の花の下を吹く風が通るような芳しかった筑波の山を恋しく思ってしまわずにはいられない...
View Article秋歌上 高円の野風
新古今和歌集 巻第四 秋歌上 法性寺入道前關白太政大臣家の歌合に野風を 藤原基俊 高圓の野路の しの原末 さわぎ そそや木がらし 今日吹きぬなり 読み:たかまどののじのしのはらすえさわぎそそやこがらしきょうふきぬなり 隠 意味:高円の野原道の篠竹の原の葉末がざわついたのは、そらそら木枯らしが吹いたためらしい。...
View Article恋歌一 布留の早稲田の恋
新古今和歌集 第十一 戀歌一 題しらず 柿本人麿 石の上布留の わさ田の ほには出でず 心のうちに 戀ひや渡らむ 読み:いそのかみふるのわさだのほにはいでずこころのうちにこいやわたらむ 隠 意味:石上の布留の早く穂が出る早稲田でも梅雨の間は穂が出ないように、表には出さず、心の中で貴女を恋しく思っていました。...
View Article恋歌一 布留の神杉の久しく忍ぶ恋
新古今和歌集 巻第十一 戀歌一 和歌所歌合に久忍戀のこころを 攝政太政大臣 いそのかみふるの 神杉 ふりぬれど色 には出でず 露も 時雨も 読み:いそのかみふるのかみすぎふりぬれどいろにはいでずつゆもしぐれも 隠 意味:(いそのかみ)布留神社の古い神杉は、長い期間を経たが、ちょっとした露や時雨が降っても色が変わらないように、私の長い忍恋も色に出ることはありません。...
View Article恋歌二 海松藻は朽ちる
新古今和歌集 巻第十二 戀歌二 戀の歌とて 二條院讃岐 みるめこそ 生ひぬる磯の草な らめ 袖さへ 波の下 に朽ちぬる 読み;みるめこそおいぬるいそのくさならめそでさえなみのしたにくちぬる 隠 意味:海松布は、満潮になると波の下に隠れてしまう磯の草だろうが、私のあの人に逢うことは、かなわないばかりか、波のような涙に沈んで袖が朽ちてしまっています。...
View Article見えずもあらなん考察 藤原京大極殿位置
藤原京大極殿位置 奈良県橿原市高殿町34度30分7.61秒 135度48分25.88秒34.502114,135.807189 ズーム:18標高:72.1m(5m(レーザ)) 天武天皇陵 奈良県高市郡明日香村大字野口34度28分7.09秒 135度48分28.55秒34.468637,135.807930 ズーム:18UTMポイント:53SNU74201442標高:117.4m(5m(レーザ))...
View Article雑歌下 都への道 作者不明コレクション
新古今和歌集 巻第十七雑歌下 山 菅贈太政大臣 あし曳のこ(かイ)なた か(こイ)なたに 道はあれと 都へいさといふ 人そ(のイ)なき 読み:あしびきのかなたこなたにみちはあれどみやこへいざといふひとのなき 隠 意味:筑紫の山もあちらこちらに道はあるが、私に「さあ都に帰りましょう」という人は誰もいない...
View Article見えずかもあらむ 元明天皇からの視点
それでは、元明天皇は毎日藤原京から夫草壁皇子の陵を見ていたのだろうか? 草壁皇子は、高取町束明神古墳に葬られているらしいことが明らかになっている。藤原京大極殿から、その墓陵が見えるか?と考えたが、どの山がそうか区別が付かない。そこで、その山である真弓丘の東から藤原京方面の眺望をGoogle Earthによって海抜177mの視点から見ると、図の通り藤原京大極殿が見える。...
View Article恋歌四 光明皇后の待宵
新古今和歌集 巻第十四 戀歌四 水無瀬の戀十五首の歌合に 太上天皇 里は荒れぬ 尾上の宮のおの づから 待ち來し 宵も 昔なりけり 読み:さとはあれぬおのえのみやのおのずからまちこしよいもむかしなりけり 隠 意味:古い離宮のあった里も自然と今は荒れ果てて、后の宮が帝を待っていた宵も昔となってしまった。...
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